悲しみは、どこから来るのだろう
悲しみは、出来事そのものから生まれるわけではないように思います。
同じ出来事に出会っても、深く悲しむ人もいれば、ほとんど何も感じない人もいます。
もし出来事が原因であるなら、同じ反応になるはずです。
けれど、そうはなりません。
よく考えてみよう
- あの人にあんなこと言われた
- 自分だけ呼ばれなかった
- 一生懸命やっているのに評価されない
このような気持ちでイライラしたり、ガッカリしたりすることはないでしょうか。
実はこのような、心を動かすことは原因そのものは出来事にあるという思い込みを持っている方が多いです。他人にとってはなんて事のない事だったりするところからわかる通り、本当の原因はあなたの中にあるのです。
あなたの中というのは、考え。その出来事に対してネガティブな意味付けをしているだけなのです。
過去の嫌な気持ちを何年たってもくり返してしまっていることはないでしょうか。
その過去の出来事を見た時点で、嫌な気分になった思い出をひきずってしまい、現在でも同じような感覚なってしまっているというのが本当の原因なのかもしれません。
過去に仲間外れにされた時に寂しかった、子供のころ親や先生に褒めてもらえなかった、みんなの前で恥ずかしい思いをした。
このように当時ショッキングだったことが原因であると見つけることができれば、今のあなたなら普通にやり過ごせることだったりします。
無理に原因を追究しなくてもいい
このようにお伝えすると、原因をみつけなければという感覚が生まれるかもしれませんが、その必要はありません。
大切なのは、怒りや悲しみを否定しないことです。
無理に前向きになろうとしたり、気にしないようにしたり、理由をつけて納得しようとしなくても大丈夫です。
ただ、「いま、どんな考えが浮かんでいるのか」なとか、あの思い出が近いななんて自分の思考に着目するだけでも落ち着くことができるでしょう。
少し距離をとりながら、そのまま置いておく。
それだけで、思考は静かに動きはじめることがあります。