日本の色について考えたい
2019年、時代が令和にかわり、即位の礼や大嘗祭など、伝統的な式典や祭祀などで日本に受け継がれる神道文化を目にすることが多くなりました。
即位の礼での十二単や庭にたなびく「幡(ばん)」といわれる旗で見られた和の色は、上品で歴史の重みを感じました。平成から令和の流れの中で、美しい日本の伝統的な色が見直されています。
この機会に、和の心に親しみながら毎日を豊かに彩るために、生活の中に日本の伝統色を取り入れてみるも良いでしょう。手軽に取り入れる方法として、普段使っているタオルを、日本の伝統技術で作られた和の色のタオルに替えてみるのがオススメです。
和の色。見直されている日本の伝統色
「日本の伝統色」とは、「令和」の出典となった「万葉集」など、日本の歴史資料に出典のある伝統的な色の名称です。
万葉集の中には、青系の色だけでも、つゆ草色、縹色(はなだいろ)、山藍摺(やまあいずり)、鴨の羽色、鴨頭草(つきくさ)などの名前のついた趣のちがう青色が出てきます。
こうした日本の景色や生き物を感じさせる情緒あふれる色の名前は、500以上あると言われています。
日本には、古くから、すべてのものに神が宿るという考え方があり「八百万の神々(やおよろずのかみがみ)」という言葉がありますよね。日本には四季があり、もともと風土的に色彩豊か。あらゆるものに神が宿るように、身の回りにあるたくさんの色には、それぞれに違った趣があり、少しの濃淡や色の微妙な違いにも、その1つ1つに丁寧に呼び名をつけてきました。
繊細な日本人の感性のあらわれで、現代人が忘れかけているものでもあります。奥行きのある和の色を身近に置くことで、豊かな感性が呼び起こされるでしょう。
和の技術。日本の伝統技術でつくられた今治タオル
「今治タオル(いまばりたおる)」という名前を聞いたことがある方は多いでしょう。
愛媛県今治市は、120年以上前からタオル産業が受けつがれてきた地域です。現在でも、多くのタオルメーカーが、瀬戸内の豊かな自然と豊富な水資源を生かして、タオルづくりをしています。
長く受けつがれてきた日本の伝統技術を守りながら、世界に送り出せるクォリティのタオルを目指して地域で取り組んできた結果、日本を代表するブランドタオルとなりました。独自の品質基準があり、高い吸水性とやわらかさが保証されています。「今治タオル」を名乗っているものはすべて、しっかりとした技術でつくりあげられた、日本伝統のタオルなのです。
贈って喜ばれる贈答品としても有名ですから、家でつかうタオルにすれば、日本の匠の技を肌で感じられます。
色にこだわる「日本の伝統色×今治タオル」が美しい
今治のタオルメーカー「海野尾タオル」がおくりだした、裏表2色づかいのリバーシブルタオル「kainoo日本の伝統色」というタオル。名前の通り、日本の伝統色をテーマにつくられた上質な今治タオルです。柔らかさと吸水性を充分感じられるよう糸の撚り方からこだわってつくられています。
たくさんある伝統色の中から、より渋くてお洒落なカラーが選ばれています。和のテイストが好きな方にはもちろんのこと、落ち着いた雰囲気のタオルなのでどんなインテリアにも合うでしょう。濃い色合いで汚れが目立ちにくいのも魅力です。
バスタオルが、1枚2,500円(税抜)という価格を、お手頃に感じるかは人それぞれ。ですが、1枚で日本の美を2つ楽しめる品質の高いタオルは、一度使ってみるとクセになるでしょう。比較的薄手のタオルですので、1枚1,000円のフェイスタオルは携帯にピッタリです。
自然になじむ色なので、神社への参拝やパワースポットめぐりのお供に持っていくのにぴったりです。
kainoo日本の伝統色オススメの配色紹介
日本の伝統色には、歴史的な書物に出典があり、1つ1つに物語があります。今回は5つのカラーバリエーションの中でも、特に上品で日本の歴史を感じさせる1枚をピックアップして色の物語をご紹介します。
威光茶(いこうちゃ)×紫根色(しこんいろ)
「威光茶」は「威公茶」とも書かれる茶色みのある黄緑色のことで、光の加減では金色にも見えるような秘めた豪華さを感じる色です。「威公」は、徳川家康の息子、徳川頼房のこと。常陸水戸藩の初代藩主で水戸東照宮にも祀られています。この頼房が好んで身につけた色として伝えられています。
「紫紺色」は、即位の礼の「幡(ばん)」にも用いられた、深い紺色を帯びた暗めの紫色です。もとは、紫草(むらさきそう)の根で染められていたことから「紫根色」と書かれていました。紫は、古来、高貴な人が身に着ける代表的な色として位置づけられ、現代でも「紫紺の優勝旗」という言葉が残るように、最上の地位を表すのに使われます。
歴史を感じる深く美しい配色のタオルを身近に置けば、気持ちが落ちつき上品な雰囲気を味わえます。
その他のカラーバリエーション紹介
タオルの色と名称の受ける古式ゆかしい印象が、日本の自然と生活を想わせる、とても魅力的なラインナップです。
- 錆桔梗(さびききょう)× 千草鼠(ちぐさねず)
- 蘇芳色(すおういろ)×鳩羽鼠(はとばねずみ)
- 納戸色(なんどいろ)×生壁色(なまかべいろ)
- 狐色(きつねいろ)×緋褪色(ひさめいろ)
まとめ
いかがでしたか?
生活の中に、日本の伝統技術で作られた和の色のタオルがあれば、折に触れて、忘れかけている日本の心を感じることができます。
忙しい毎日にホッと一息、お風呂上りにやわらかくやさしい肌ざわりと、どこか懐かしく奥行きの色彩で、癒されましょう。