小國神社のご祭神の大己貴命は大国主命とも呼ばれる神様で、一般には大国様として知られています。大己貴命にまつわる神話では「因幡の白うさぎ」が有名です。大己貴命は、因幡の国に向かう兄弟神のあとを荷物持ちとして付いて行き、その道中でワニザメに毛皮をはがされたうさぎに出会います。
兄弟神はうさぎに嘘を教えて更にひどい目にあわせますが、大己貴命は傷を癒す方法を教えて助けてあげたのです。このエピソードから、大己貴命は心のやさしい神様として親しまれています。欽明天皇の時代に遠江の本宮山に大己貴命が現れたため、その場所に社殿を建てたのが小國神社の始まり。出雲が大国であるのに対して、遠江を小国と呼んだことから小國神社という名前になったのだそうです。
戦国時代に武田信玄が遠江に攻め込んで来た際、小國神社は徳川家康の味方をしました。神様を別の場所に移した家康は社殿に火を放ち焼き払い、武田軍との戦いに勝利すると社殿を再建。その後、江戸時代に入ってからも代々の将軍に崇められ、改築や修復がおこなわれました。
大己貴命
小國神社は、事任神社(ことのままじんじゃ)・許当麻知神社(ことまちじんじゃ)とも呼ばれる願い事の叶う神社です。
願い事をして「事のままに待ち」願いが叶ったら、境内のことまち池に鯉を放って感謝する習わしがあります。いぼ取りのご利益もあるといわれているので、いぼにお悩みの方も一度訪れてみてはいかがでしょうか。
また、縁結びの木であるひょうの木も注目のパワースポットとなっています。ひょうの木は、皇室で使われる櫛の材料としても使われたイスノキの別名。イスノキには虫が寄生することで瘤のようなものができる特質があります。これを笛のように吹くと「ひょう」という音が鳴るためひょうの実と呼ばれているとのこと。ご祭神の大己貴命が、ひょうの実で美しい音色を奏で、それに心を打たれた女神様と結ばれたという言い伝えから縁結びの木として信仰されています。
恋愛だけでなく、人間関係や仕事など様々な縁を結ぶとされていて、あらゆる方におすすめのパワースポットです。
地図
小國神社のある静岡県森町は高級茶の産地として知られていて、小國神社門前の小國ことまち横丁でも森町産のお茶を使った商品が数多く取り扱われています。
こんにゃくも有名なようでお土産にも最適。