二見興玉神社(三重県伊勢市)伊勢神宮への参拝前に身を浄める禊の場

二見興玉神社とは?

三重県伊勢市に鎮座する二見興玉神社。

御祭神は猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)と宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)です。

伊勢湾の二見浦に面したお社は、境内の沖合にある夫婦岩がとても有名。

お伊勢参りのマナーとして最も有名なものとして外宮からお参りするというものがありますが、より厳密に参拝されるのであれば二見興玉神社を伊勢神宮にお参りする前に、ぜひ訪れるべきお社なのです。

伊勢神宮の外宮にお参りする前に、参拝して身を浄める二見興玉神社を詳しく見ていきましょう。

二見興玉神社の御祭神

猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)

宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)

御祭神に関する神話

天照大御神(アマテラスオオミカミ)の孫・邇邇藝命(ニニギノミコト)が天下りをしようとしたとき、「天の八衢(やちまた)」という道がいくつも分かれた場所に立っている神がいました。

その神さまは、高天原から葦原中津国(あしはらなかつくに)までの道を照らしていたのです。

天照大御神は、天宇受売命(アメノウズメノミコト)に立っているのが誰かを確かめさせました。

すると、その神さまは国津神である猿田彦大神で、邇邇藝命を迎えに来ていたのです。

道案内を果たしたことから、猿田彦大神は「道開き(導き)の神」と言われるようになりました。

こうして、猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)は邇邇藝命の道案内を果たしたあと、生まれ故郷の伊勢国・五十鈴川の川上に帰っていったのです。

それから長い時が流れ、倭姫命(ヤマトヒメノミコト)が天照大御神をお祀りするのにふさわしい場所を探し、諸国を旅するうち伊勢国にたどり着きます。

伊勢国には、猿田彦大神の子孫・大田命(おおたのみこと)がいました。

そして、大田命は、倭姫命に五十鈴川の川上一帯の土地を献上したのです。

こうして、倭姫命は天照大御神をお祀りするためにふさわしい場所を得て、現在の伊勢神宮に発展していきました。

宇迦之御魂神は、素戔嗚命(スサノオノミコト)の娘で、伊勢神宮の外宮に祀られている豊受大神(トヨウケノオオミカミ)と同じ神さまと考えられています。

全国各地にある稲荷神社にも祀られている穀物、農業の守り神ですから、馴染み深い神さまですね。

二見興玉神社の歴史は?

二見興玉神社の創建は意外に新しいのです。1910年(明治43年)に、猿田彦大神を祀る興玉社と宇迦之御魂神を祀る三宮神社が合祀され、現在の二見興玉神社が創建されました。

興玉社は二見浦の夫婦岩に注連縄(しめなわ)を張り、興玉神石(おきたましんせき)の遥拝所を設けたのがその始まりなのですが、その時期がいつ頃なのかははっきりしていません。

その後、奈良時代の天平年間(729年〜748年)に、東大寺の大仏開眼供養で導師を務めた僧・行基が、江寺というお寺を創建します。

さらに行基は、興玉神石を祀る興玉社を江寺の境内に建てました。その後、興玉社は二見浦に遷座されたのです。

行基が創建した江寺は、現代も太江寺として繁栄していますよ。

興玉神石は、天孫降臨の時に猿田彦大神が降り立った石。以前は海面に姿を現していたのだとか。ところが、江戸時代の安政の大地震(1854年)の影響で海中に沈んでしまい、現在はその姿を見ることはほとんどできなくなっています。

毎年5月に、興玉神石についた藻を取る神事「藻刈神事」が行われ、無垢塩草(むくしおくさ)と呼ばれる刈り取られた藻が二見興玉神社で使う祓いの道具や授与品に使われていますよ。

三宮神社も、いつ頃から祀られていたのかがはっきりしません。

もともとは二見興玉神社の境内にある天の岩屋の中に祀られていましたが、戦国時代の文禄年間(1593年〜1596年)に岩屋の外に移されました。それぞれに歴史のある神社が1910年に合祀されてできたのが、二見興玉神社なのです。

二見興玉神社見どころとパワースポット

輪注連縄があり、参拝前にお払いを自分で行って身を綺麗にしてからお参りすることも出来ます。

 

皇居遥拝所

二見興玉神社に参拝して身を浄めることを浜参宮(はまさんぐう)と言います。

伊勢神宮のお参りは外宮から、と言いますが、外宮にお参りする前に浜参宮をして、身を浄めてから伊勢神宮の御神域に入るのがならわし。

昇殿してお祓いをしてもらう時間の余裕がない場合は、藻刈神事で興玉神石から取られた藻が無垢塩草として授与されていますから、それを身につけて伊勢神宮に参拝すると良いですよ。

境内には、カエルの置物がいっぱい。

カエルは、導きの御利益がある猿田彦大神の使いなのです。

そこから、「返る」という語呂合わせで、「無事に帰る」「失くしたものが返る」「若返る」などの御利益があると言われるようになりました。

境内の手水舎の中には、満願蛙という水をかけると願いがかなうといわれるカエルがいますから、願い事がある方は水をかけるのを忘れずに。

拝殿には蛙みくじが置かれています。可愛いですね。

天の岩屋

手水舎の隣には、天の岩屋があります。

『古事記』にある、天照大御神が隠れた天岩戸のものがたりの舞台になった場所のひとつと考えられていますので、こちらも見逃さないようにしてくださいね。

夫婦岩

二見興玉神社の一番の見どころと言えば、やはり夫婦岩でしょう。

夫婦岩は興玉神石の遥拝所として注連縄が張られた場所ですから、鳥居としての役割も持つ神聖な場所。

夏至の頃には、夫婦岩の間から富士山と日の出を拝むことができ、その神秘的な光景に確かに神さまがこの地にいらっしゃることを実感することができますよ。

写真撮影スポットとしても有名な夫婦岩。二見興玉神社の公式サイトには、夫婦岩の撮影案内も掲載されていますから、神秘的な光景を撮影したい方は、早起きして参拝してみてはいかがでしょう。

二見興玉神社へのアクセス

・公共交通機関を利用する場合

JR東海参宮線・近畿日本鉄道山田線伊勢市駅より快速みえ鳥羽行き乗車6分、二見浦駅下車徒歩12分
もしくは近畿日本鉄道山田線・鳥羽線宇治山田駅よりバス伊勢二見鳥羽周遊線鳥羽水族館・ミキモト真珠島行き乗車53分、バス停夫婦岩東口下車徒歩6分

・車を利用する場合

伊勢自動車道伊勢IC下車、県道37号(伊勢二見鳥羽ライン)、国道42号経由9分

※二見興玉神社を参拝して身を浄めてから伊勢神宮の外宮、内宮を参拝してください

まとめ

三重県伊勢市に鎮座する二見興玉神社。伊勢神宮にお参りする前に身を浄めるお社です。

沖合にある夫婦岩は、カレンダーによく使われているのでとても有名。夏至の頃には、富士山と日の出をその間から見ることができますよ。

参拝の時は早起きをして、ぜひ神秘的な光景を味わってくださいね。

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