待乳山聖天(東京・浅草)は浅草寺のすぐそば、隅田川沿いの小高い丘の上に鎮まるお寺。待乳山聖天の読み方は「まつちやましょうでん」というお寺。
正式名称は本龍院。創建はなんと飛鳥時代の595年で、浅草寺の子院のひとつとして、1400年以上の歴史を持っています。
待乳山聖天は読めない!?
こちらのおみくじは、「読みにくい」として有名です。
使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」。五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多く、引いたはいいけれど意味がよくわからないという方がとても多いのです。
しかも個別の運勢についても、文字が崩してあって、慣れていないと日本人でも読みとれないかもしれません。
このページでは、漢詩を読み仮名つきで掲載し、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。
待乳山聖天おみくじの意味解説・解読
41番 末吉
有物不周旋(ものあれどもしゅうせんせず)
須防損半辺(すべからくはんぺんのそんをふせぐべし)
家郷烟火裏(かきょうえんかのうち)
祈福始安然(ふくをいのってはじめてあんぜんたり)
持ち物はあっても物事がうまく回らない状態です。半分を失う損が出ないよう注意が必要で、家の中でも火の用心を。神仏に福を祈ることで、ようやく安心が得られるでしょう。
最初は思うように役に立たず、中ごろには苦労が多く、後になってやっと安堵できる時期です。信心が特に大切で、無信心でいると災いが訪れやすい。売買・引越し・旅行はすべて控えましょう。
42番 吉
桂華春将到(けいかはるまさにいたらんとす)
雲天好進程(うんてんすすむにはよきみちなり)
貴人相遇処(きにんあいあうところ)
暗月再分明(あんがつふたたびぶんめいなり)
桂の花の香りが春に漂うように、あなたにも運が開ける時期が来ています。雲の天も進むに良い道が開け、目上の人との良い出会いがあり、曇っていた月がふたたび明るく輝くようになるでしょう。
観音様や有力な方の導きがあり、ますます良いことが起きていく時期です。
43番 吉
月桂将相満(げっけいまさにみちんとす)
追鹿映山渓(しかをおってさんけいにえいず)
貴人乗遠箭(きにんとおきせんにじょうず)
好事始相斉(こうじはじめてあいひとしくなる)
月がまさに満月になろうとしている。鹿を追って山の渓谷の水面にその姿が映り、もう少しで捕まえられそうです。目上の方の助力を得て、ついに良いことが次々と重なっていくでしょう。
謙虚で誠実な姿勢であれば、想像以上の幸せがやってきます。偉そうにふるまったり慢心があると、望むことはうまくいかず災難が起きます。へりくだることと媚びへつらうことは違いますので、その見極めを大切にしましょう。
44番 吉
盤中黒白子(ばんちゅうこくはくのこ)
一著要先機(いっちゃくきせんをようす)
天龍降甘澤(てんりゅうかんたくをくだす)
洗出旧根基(きゅうこんきをあらいだす)
囲碁の盤上で黒石と白石が向き合う。この勝負は先を読んで相手の一手を予測することが肝心です。そのように先を見越して生きれば、天は恵みの雨を降らせ、古い根を洗い流して新しい成長へと導いてくれます。
最初は苦労がありますが後には良い結果となります。先を見越して計画・行動しておくことが鍵で、遅れると良い結果になりません。何事も念入りに準備して臨みましょう。
45番 吉
有意興高顕(こころあってこうけんをおこす)
禄馬引前程(ろくばぜんていにひく)
得遇雲中箭(うんちゅうのせんにあうことをえて)
芝蘭満路生(しらんまんろにしょうず)
大きな志があれば高い地位へと上がっていける。財と馬が前途を引き導き、思いもかけず神仏のご加護を受け、芝蘭(高貴な草花)が道一面に咲き誇るように恵まれた状態です。
大きな望みがあっても、現時点では一人の力では難しい部分もあります。すべてのことを慎みの心をもって控えめに行動すれば、ますます良い状態へと進んでいくでしょう。
46番 凶
雷発震天昏(らいはっしててんにふるいてくらし)
佳人独掩門(かじんひとりもんをおおう)
交加文書上(もんじょのうえにこうかす)
無事也迍邅(ぶじにしてもまたちゅんてん)
突然雷鳴が轟いて空が暗くなり、美しい人がひとりで門を閉ざしている。文書のことで思わぬ厄介ごとが起き、今まで何事もなかったのに大きな悩みが生じてしまった。
賢い人でも世の流れに乗れない状態です。自分の才智をもって世間に出ようとすると、かえって憎まれて災いを招きます。信心を深め、新しいことを始めるのは控えて、静かに時を待ちましょう。
47番 吉
更望身前立(さらにのぞんでしんぜんにたつ)
何期在晩成(なんぞきせんばんせいにあることを)
若過重山去(もしちょうざんをすぎさらば)
財禄自相迎(ざいろくおのずからあいむかう)
立身出世を望みながらも、どうして大器晩成の時を待てないのでしょう。いくつもの山を越えて進んでいけば、財も禄も自然と向こうからやってきます。
最初は思うようにいかなくても、時間が経つにつれて意外なところから良いことがやってきます。旅行はこの上なく良く、行った先で幸せに恵まれます。売買は急ぐと利益が出ませんので、焦らず待ちましょう。
48番 小吉
見禄隔前渓(ろくをみるにぜんけいをへだつ)
労心休更迷(こころをろうしてさらにまよことをやめよ)
一朝逢好渡(いっちょうこうとにあう)
鸞鳳入雲飛(らんほうくもにいってとぶ)
俸禄がもう少しで手に入りそうなのに、目の前の渓川が行く手を塞いでいます。しかし悩みすぎないこと。ひとたび渡し場が見つかれば川を渡れ、鸞鳳という吉兆の鳥が天高く舞い上がるように大きく飛躍できるでしょう。
最初は何事も障害があって手が届かない状態ですが、時間とともに他人の助けを得て物事は成就します。争いごとは最初は負けますが後で勝つでしょう。
49番 吉
正好中秋月(まさによしちゅうしゅうのつき)
贍蜍皎潔間(せんじょこうけつのあいだ)
暗雲知何処(あんうんいずれのところをしらん)
故故両相攀(ここふたつあいよじのぼる)
中秋の名月がまさに皓々と輝いている。あの暗い雲はどこへ行ってしまったのか。二つのものが互いに助け合いながら高みへと登っていくような時です。
万事十分に整った状態です。ただし十分すぎると逆に崩れることもあるため、控えめに行動するのが賢明です。勝ちすぎにも要注意。旅行は良いですが、盗難への注意は怠らずに。
50番 吉
有達宜更変(ゆうたつよろしくさらにへんずべし)
重山利正逢(ちょうざんりまさにあう)
前途相偶合(ぜんとあいぐうごうす)
財禄保亨通(ざいろくきょうつうをたもつ)
望みを達するには、これまでのやり方を改めた方が良いでしょう。いくつもの山を越えれば多くの利が得られ、前途は思いがけず良い方向に進んでいきます。財も俸禄も望みどおりになるでしょう。
習慣や考え方など古いものを手放して新しく始めることで、物事は良い方向へ動きます。病気はお医者さんを変えると良く、裁判は狙いを変えると思う結果が得られます。
待乳山聖天ってどんなお寺?
ご本尊は大聖歓喜天(聖天様)。身体健全・夫婦和合・商売繁盛のご利益で知られ、古くから庶民に親しまれてきた神様です。
境内のあちこちに「大根」と「巾着」のモチーフが描かれているのが特徴的なお寺。大根は夫婦和合・無病息災、巾着は商売繁盛を表しているそうです。
参拝の際に大根をお供えするのも、このお寺ならではの習わしです。毎年1月7日には「大根まつり」が開かれ、聖天様にお供えされた大根で作った風呂吹き大根が振る舞われます。