待乳山聖天(東京・浅草)は浅草寺のすぐそば、隅田川沿いの小高い丘の上に鎮まるお寺。待乳山聖天の読み方は「まつちやましょうでん」というお寺。
正式名称は本龍院。創建はなんと飛鳥時代の595年で、浅草寺の子院のひとつとして、1400年以上の歴史を持っています。
待乳山聖天は読めない!?
こちらのおみくじは、「読みにくい」として有名です。
使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」。五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多く、引いたはいいけれど意味がよくわからないという方がとても多いのです。
しかも個別の運勢についても、文字が崩してあって、慣れていないと日本人でも読みとれないかもしれません。
このページでは、漢詩を読み仮名つきで掲載し、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。
待乳山聖天おみくじの意味解説・解読
71番 凶
道業未成時(どうぎょういまだならざるとき)
何期両不宜(なんぞきせんふたつながらよろしからざることを)
事煩心緒乱(ことわずらわしくしんしょみだる)
翻作徘徊思(かえってはいかいのおもいをなす)
修行が道半ばで、どちらを選んでも良くない時期です。物事は煩わしく心も乱れ、あちこちと迷い歩くような思いが募るばかり。
何を始めるにも良くない時期です。今は心を落ち着かせて、タイミングが来るのをじっくり待ちましょう。観音様を念じ、家の新築・引越し・旅行など動くことは良い方向へ進みます。
72番 吉
戸内防重厄(こないじゅうやくをふせぐ)
花菓見分枝(かかぶんしをみる)
厳霜纔過後(げんそうわずかにすぎたのち)
方可始相宜(まさにあいよろしきをはじむべし)
家庭に大きな問題が重なるのを防がなければなりません。花と果実が別々の枝に咲くように、今は夫婦の仲もかみ合わない時期。しかし厳しい霜の季節が過ぎれば、互いに良い関係が始まるでしょう。
最初はうまくいかなくても、時間とともに良くなります。ただし、うまくいかない時期に謙虚さを忘れると後の良い時期が来なくなります。しっかりと心を整えて時を待ちましょう。
73番 吉
久暗漸分明(きゅうあんようやくぶんみょう)
登江緑水澄(こうをのぼればりょくすいすめり)
芝書従遠降(ししょえんごうにしたがう)
終得異人成(ついにいじんをえてなる)
長く続いた暗闇もようやく明るくなり、船で川を渡れば水は美しく澄んでいます。目上の方から文書が届き、これに従えば最終的に引き立てにあずかって成功するでしょう。
何事も独りで進めようとするのは悪く、良い人を頼って行動すれば万事うまくいく時期です。待ち人は来て、失くしたものは水辺か遠い場所にあります。
74番 凶
蛇虎正交雑(じゃこまさにまじわりつらなる)
牛生二尾多(うしにびおおきをしょうず)
交歳方成慶(としをまじえてまさによろこびをなす)
上下不能和(しょうかわすることあたわず)
蛇と虎が入り乱れ、牛が二つの尾を持つように複雑な状態が続いています。年を越してようやく慶びが訪れますが、今は上下の関係がうまく和せない時期です。
他人と争いが絶えず損失をこうむりやすい時期です。どんな場面でも耐え忍んで優しい心を持ち続ければ、災難を逃れることができます。引越し・縁談・旅行はいずれも良いです。
75番 凶
孤舟欲過岸(こしゅうきしをすぎんとほっす)
波急渡人空(なみきゅうにしてとじんむなし)
女人立流水(にょにんりゅうすいにたつ)
望月意情濃(つきをのぞんでいじょうこまやかなり)
一艘の小舟で岸を越えようとしたが、波が急で渡し船の人も見当たらない。流れる水のほとりに佇んで、ただ月を仰ぎながら思いだけが募っていく。
何をしようとしても思い通りにならず、無理に進めると災難が起きます。三日月や観音様に祈り、言動を十分に慎みましょう。子どもには恵まれます。旅行・縁談はのんびり進めるのが良いです。
76番 吉
富貴天之祐(ふうきはてんのきいわい)
何須苦用心(なんぞこころをもちゆることをくるしむべき)
前程応顕跡(ぜんていまさにあとをあらわすべし)
久用得高臨(ひさしくもってこうりんをえたり)
富貴は天の恵みであり、むやみに苦心する必要はありません。前途には自然に跡が現れ、長く誠実に行動した者が高みへと届くでしょう。
自分の行いが結果を招くことをしっかり認識して、他人が苦しい時は助け、善悪に心を乱されず天命に安じて働きましょう。この心がけができていれば、望み事は叶い、争いは勝ち、待ち人も来ます。
77番 凶
累滞未能蘇(るいたいいまだそすることあたわず)
求名莫遠図(なをもとめてとおくはかるなかれ)
登舟波浪急(ふねにのぼればはろうきゅうなり)
咫尺隔天衢(しせきてんくをへだつ)
長い間の滞りがまだ流れていかない。遠くに目標を立てて名を求めようとしても、船に乗れば波が高く危険で、すぐそこにありそうな天の道はまだ遠く隔たっています。
何事も思いついたことをそのまま進めると悪い方向へ向かいやすい時期です。入念すぎるほどの準備と思案を重ねることが大切。冬になると少しずつ運が開けてきます。
78番 大吉
但存公道正(ただせいどうを正しくたもてば)
何愁理去忠(なんぞただしさとちゅうのさることをうれえん)
松柏蒼々翠(しょうはくそうそうとしてみどり)
前山禄馬重(ぜんざんろくばおもし)
正しい道を歩めば、どんな逆境でも松や柏が冬でも緑を保つように揺らぎません。前途には禄と馬(財と栄誉)が重なって待っているでしょう。
細かいことを気にしすぎず、時が来るのを待てば立身出世できます。非常に良い運勢です。病気は長引いても完治し、待ち人も来て、引越し・縁談・旅行もすべて良い状態です。
79番 吉
残月未還光(ざんげつひかりをかえさず)
樽前非語傷(そんぜんかたることをきずつけるにあらず)
戸中人有厄(こちゅうひとやくあり)
祈福保青陽(さいわいをいのってせいようをたもつ)
有明の月がまだ光を取り戻していない。酒席で口論したわけでもないのに、なぜか家の中に災いが起こる。そのような時こそ神仏に祈りを捧げることが大切で、そうすれば幸運は保たれるでしょう。
年老いて若返るように、再び輝きを取り戻す兆しのある時期です。望み事は叶い、子宝にも恵まれます。売買は急ぐと損になるので、ゆっくりと進めましょう。
80番 大吉
深山多羪道(しんざんおおくみちをやしなう)
忠正帝王宣(ちゅうせいていおうのせん)
鳳逐鸞飛去(ほうらんをおうてとびさる)
昇高過九天(たかきにのぼりきゅうてんをすぐ)
深山で道を磨いた者が、天子に選ばれて立身します。鳳凰と鸞鳥が天高く飛び立つように、誠実な者が高みへ昇り九天を越えていくでしょう。
生まれつきの幸運があり、人の上に立つ地位につくことで幸せになれる時期です。ただし信心を保ち、心を正直に保つことが前提。その姿勢がなければ状況は一変します。待ち人も来て、争いは勝ち、望み事も叶います。
待乳山聖天ってどんなお寺?
ご本尊は大聖歓喜天(聖天様)。身体健全・夫婦和合・商売繁盛のご利益で知られ、古くから庶民に親しまれてきた神様です。
境内のあちこちに「大根」と「巾着」のモチーフが描かれているのが特徴的なお寺。大根は夫婦和合・無病息災、巾着は商売繁盛を表しているそうです。
参拝の際に大根をお供えするのも、このお寺ならではの習わしです。毎年1月7日には「大根まつり」が開かれ、聖天様にお供えされた大根で作った風呂吹き大根が振る舞われます。