待乳山聖天のおみくじ解読・解説【81〜90番】

待乳山聖天(東京・浅草)は浅草寺のすぐそば、隅田川沿いの小高い丘の上に鎮まるお寺。待乳山聖天の読み方は「まつちやましょうでん」というお寺。

正式名称は本龍院。創建はなんと飛鳥時代の595年で、浅草寺の子院のひとつとして、1400年以上の歴史を持っています。

待乳山聖天は読めない!?

こちらのおみくじは、「読みにくい」として有名です。

使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」。五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多く、引いたはいいけれど意味がよくわからないという方がとても多いのです。

しかも個別の運勢についても、文字が崩してあって、慣れていないと日本人でも読みとれないかもしれません。

このページでは、漢詩を読み仮名つきで掲載し、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。

待乳山聖天おみくじの意味解説・解読

81番 小吉

道合須成合(みちがっしてすべからくしょうごうすべし)
先憂事更多(さきにうれうることさらにおおし)
所求財宝盛(もとむるところざいほうさかんなり)
更変得中和(さらにへんじてちゅうわをえたる)

進む方向と行動が合っているなら相手と協調して進むべきです。最初は心配事が多くなりますが、しっかりと努力をしていれば望む通りの幸せが集まってきます。やり方を改良しながら進めば、相手ともうまくやっていけるでしょう。

困難すら良いことに変えられる大吉のみくじですが、心のあり方を悪くして言行が良くなければ逆効果になります。神仏を大切にし、正しい心で行動しましょう。

 

82番 凶

火発応連天(ひはっしまさにてんにつらなるべし)
新愁惹旧厯(しんしゅうきゅうけんをひく)
欲求千里外(せんりのほかにもとめんとほっして)
要渡更無船(わたりをようするにさらにふねなし)

凄まじい勢いの火が天まで届くほどに燃え上がる。古い過ちが原因でこうなっているのです。遠くへ逃れようとしても、渡し場に船がなくどうにもならない。

短気や浅はかな考えから、小さなことに腹を立てて大きな災難を招きやすい時期です。火の取り扱いに特に注意。引越し・縁談・旅行はすべて避けましょう。子宝には恵まれます。

 

83番 凶

挙歩出雲端(ほをあげてうんたんをいず)
高枝未可攀(こうしいまだよずべからず)
昻頭看皎月(こうべをあげてこうげつをみれば)
猶在黒雲間(なおこくうんのあいだにあり)

足を高く上げて雲の端まで出てみたが、目指す高い枝はまだ手が届かない。月を見上げても、まだ黒雲の間に隠れてぼんやりしている。

苦労をしてもなかなか成果につながらない時期です。心を静かに保ち、時間の経過を待ちましょう。慎み深く人に愛されるような行動を心がけることが大切です。

 

84番 凶

否極方無泰(ひきわまってまさにやすきことなし)
花開値晩秋(はなひらいてばんしゅうにあう)
人情不調備(にんじょうちょうびせず)
財宝鬼来偷(さいほうおにきたってぬすむ)

悪運が極まって安らぎがなく、花が咲いても晩秋に出会うだけ。人情もうまく整わず、財宝は鬼に盗まれてしまう——本当に運勢が悪い時期です。

草木が枯れていくような状態ですが、信心を深めて時の来るのを待てば必ず運勢は上向いていきます。春になれば引越し・縁談も動けます。焦らず丁寧に過ごしましょう。

 

85番 大吉

望用何愁晩(ぼうようなんぞおそきをうれえん)
求名漸得寧(なをもとめてようやくやすきをえん)
雲梯終有望(うんていついにのぞみあり)
帰路入蓬瀛(きろほうえいにいる)

願い事の成就まで時間がかかっても、焦る必要はありません。求めていたことも時間が経てば叶い、大きな出世のきっかけも生まれ、最終的には神仙の棲む場所へ至るほどの境地に達するでしょう。

すべてがうまくいくまでに時間がかかりますが、最終的には大きな幸せを得られます。急ぐと良くないため、のんびり待つことが最善です。引越し・縁談は春か夏が良いでしょう。

 

86番 大吉

花発応陽台(はなひらいてようだいにおうず)
車行進宝財(しゃこうほうざいをすすむ)
執文朝帝殿(ぶんをとってていでんにちょうず)
走馬听声雷(うまをはしらめてこえをきけばらいなり)

バルコニーに花が咲き、それに応じて財宝を積んだ車もやってくる。高官に任命された文書を帯びて参内しようと馬を走らせれば、人々の称賛する声が雷のように響き渡るでしょう。

仏門・学者・公務員などの職であれば大きな幸せが訪れます。物事には慎みをもち控えめにしていると立身出世が訪れます。売買・就職はとくに良く、引越し・縁談・旅行もすべて良い状態です。

 

87番 吉

鑿石方逢玉(いしをほってまさにたまにあうべし)
淘汰始見金(とうたしてはじめてこがねをみる)
青霄終有路(せいしょうついにみちあり)
只恐不堅心(たゞおそるけんしんならざることを)

石を掘り続ければついに宝石に出会い、砂金を洗い続ければ初めて黄金が見えてくる。青空には終わりなき道があるが、ただ心が揺らぐことを恐れましょう。

社会的に栄えていきますが、すべてが遅く結果が出る時期です。心の中では急いでも、行動は落ち着いて進めましょう。争いごとは勝ちますが油断は禁物。引越し・縁談・旅行・就職もすべて良いです。

 

88番 凶

作事不同和(ことをなすにどうわならず)
臨危更主凶(あやうきにのぞんでさらにきょうをつかさどる)
佳人生苦恨(かじんくこんをしょうず)
閑慮両三重(かんりょりょうさんじゅう)

何をしても調和が取れず、危機に直面するとさらに凶が重なる。思いを寄せる人への苦い恨みが生まれ、心配事が幾重にも積み重なってしまいます。

すべて思い通りにならず苦労が多い時期です。観音様を信心しましょう。夫婦・家族の仲を大切にすることが最も重要で、家庭が円満でないと災難が起きやすくなります。

 

89番 大吉

一片無瑕玉(いっぺんきずなきたま)
従今好琢磨(いまよりたくまするによし)
得遇高人識(こうじんのしきにあうことをえて)
方逢喜気多(まさにさきにあうことおおし)

傷のない一個の原石。今からみがき上げるのに最適な時期です。賢い人に見出され、多くの喜びがやってくるでしょう。

才能・知識を発揮して世に名が知られ立身出世できる時期です。才能がないと思っている方でも、志をもって努力すればそれに応じた幸せが待っています。悦び事・争い・望み事すべて良い状態です。

 

90番 大吉

一信向天飛(いっしんてんにむかってとぶ)
秦川舟自帰(しんせんふねおのずからかえる)
前途成好事(ぜんとこうじをなす)
応得貴人推(まさにきじんのすいをいうべし)

願いを込めた心が天に向かって飛んでいくと、財宝を積んだ船が自ら帰ってくる。前途には良いことが重なり、目上の方の引き立てを受けるでしょう。

目上の方や年長者の引き立てを得て大きな幸せを得られる時期です。ただし真実の心がない人には吉は訪れません。観音様を信仰して誠実に行動しましょう。待ち人も来て、争いは勝ち、望み事も十分に叶います。

 

待乳山聖天ってどんなお寺?

ご本尊は大聖歓喜天(聖天様)。身体健全・夫婦和合・商売繁盛のご利益で知られ、古くから庶民に親しまれてきた神様です。

境内のあちこちに「大根」と「巾着」のモチーフが描かれているのが特徴的なお寺。大根は夫婦和合・無病息災、巾着は商売繁盛を表しているそうです。

参拝の際に大根をお供えするのも、このお寺ならではの習わしです。毎年1月7日には「大根まつり」が開かれ、聖天様にお供えされた大根で作った風呂吹き大根が振る舞われます。

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