待乳山聖天のおみくじ解読・解説【51〜60番】

待乳山聖天(東京・浅草)は浅草寺のすぐそば、隅田川沿いの小高い丘の上に鎮まるお寺。待乳山聖天の読み方は「まつちやましょうでん」というお寺。

正式名称は本龍院。創建はなんと飛鳥時代の595年で、浅草寺の子院のひとつとして、1400年以上の歴史を持っています。

待乳山聖天は読めない!?

こちらのおみくじは、「読みにくい」として有名です。

使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」。五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多く、引いたはいいけれど意味がよくわからないという方がとても多いのです。

しかも個別の運勢についても、文字が崩してあって、慣れていないと日本人でも読みとれないかもしれません。

このページでは、漢詩を読み仮名つきで掲載し、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。

待乳山聖天おみくじの意味解説・解読

51番 吉

修進甚功奇(しゅうしんはなはだこうきなり)
労生未得時(せいをろうしていまだときをえず)
騰身遊碧漢(みをあげてへきかんにあそぶ)
方得遇高枝(まさにこうしにあうことをうべし)

精進を重ねていることは大変素晴らしい。しかしいくら苦労しても今はまだ花開く時ではありません。覚悟をもって身を躍らせて青空へ飛び上がれば、その精進に応じた場所へ届いて運気が開けてくるでしょう。

山を登るほどに高みに行けるように、苦労に耐えて進み続ければいずれ頂上に到達します。働きに見合わない望みを持たず、コツコツと歩み続けることが大切です。

 

52番 凶

有愆須惹訟(あやまちあってすべからくうってえをひくべし)
兼有事交加(かねてことありてこうか)
門裏防人厄(もんりのじんやくをふせぐ)
災臨莫嘆嗟(わざわいにのぞんでたんさすることなかれ)

過ちを犯して訴訟のような問題が起き、その上事情がもつれて厄介なことになります。家の中に問題が生じないよう注意して、災いが来た時に後悔することのないよう備えましょう。

ちょっとした心の誤りから、思わぬところで恨みを買ったり相手にされなかったりしやすい時期です。謙遜の心をもって信用を得ることを第一に。火の用心も怠らずに。

 

53番 吉

久困漸能安(きゅうこんようやくやすんず)
雲書降印権(うんしょいんけんをくだす)
残花終結実(ざんかついにみをむすぶ)
時亨禄自遷(ときにきょうろくおのずからうつる)

長い苦しみもようやく安らぎへと変わり始めます。天からの書が印と権威をもたらし、最後に残った花もついに実を結ぶ。時が満ちれば禄も自然と移り来るでしょう。

春風に氷が溶けるように、今まで積み重ねた苦労が目上の人の引き立てによって徐々に報われ、苦労も消えていく時期です。縁談は急ぎましょう。売買もどちらも良い状態です。

 

54番 凶

身同意不同(みおなじくしてこころおなじからず)
月蝕暗長空(げっしょくちょうくうにくらし)
綸雖常在手(りんはつねにてありといえども)
魚水未相逢(ぎょすいいまだあいあわず)

身体はひとつなのに心はあれこれ迷うばかり。月食が空を暗くするように先が見えない状態です。釣り糸はいつも手にしているのに、魚はまだ水に出会っていない。もう少しでつかめそうなのに届かない状況になります。

信頼していた人と気持ちが合わず、望みが叶いにくい時期です。しかし心を正しく持ち時間が経過すれば、徐々に運は開いていきます。焦らず待ちましょう。

 

55番 吉

雲散月重明(くもさんじてつきかさねてあきらかなり)
天書得誌誠(てんしょしせいをえたり)
雖然多阻滯(しかりといえどもそたいおおし)
花発再重栄(はなひらいてふたたびちょうえい)

雲が晴れて月がふたたび明るく輝き、天の書が誠の志を認めてくれました。障害は多いけれど、花が開いてふたたび大きく栄えていくでしょう。

心が正直であれば、たとえ邪魔をする者がいて願いが叶ってこなかったとしても、その美しい心が天に通じて運は開いていきます。悦び事は近くにあります。待っていてはいけません。

 

56番 末小吉

生涯喜復憂(しょうがいよろこびまたうれう)
未老先白頭(いまだおいずしてさきにはくとうす)
労心千百度(こころをろうすることせんひゃくたび)
方遇貴人留(まさにきにんにとどめにあうべし)

喜んだかと思えば憂いが来て、まだ若いのに心労で白髪が増えるような日々。何百回もの心配事が続いても、やがて目上の方の目に留まって運勢は好転していくでしょう。

中年を過ぎるまでは万事期待通りにはなりません。しかし年を重ねてからようやく安堵できるようになります。この縁談は整えば良い方向へ向かいます。

 

57番 吉

欲渡長江濶(ちょうこうのひろきをわたらんとほっすれども)
波深未有儔(なみふこうしていまだともあらず)
前津逢浪静(ぜんしんなみのしずかなるにあう)
重整釣鼇鈎(かさねてこうをつるつりばりをととのう)

広い長江を渡ろうとしたが、波は高くしかも共に渡る仲間もいない。しばらく待つと行く先の波が静まり、すっぽんを釣る針も準備が整いました。

独りで行動すると悪く、誰かに従うと良い時期です。それでも短気を起こすと悪い。望み事は叶いにくいですが、苦労に耐えていれば少しずつ叶っていきます。旅行は控えましょう。

 

58番 凶

有径江海隔(みちにこうかいのへだてあり)
車行峻嶺危(しゃこうしゅんれいあやうし)
亦防多進退(またおおくしんたいをふせぐ)
猶恐小人虧(なおしょうじんかくることをおそる)

道はあるのに途中で広い海に隔てられ、車でも険しい山の上を行かなければならない。進むにも退くにも危険があり、つまらない人間の妬みや妨害を受けやすい状態です。

何をするにも苦労が多く心配が続きます。大きな望みは持たず、小さなことから少しずつ大きなことへと向かっていきましょう。何事も急がず耐え忍ぶことが大切です。

 

59番 凶

去住心無定(きょじゅうこころさだめなし)
行蔵亦未寧(こうぞうまたいまだやすからず)
一輪清皎潔(いちりんきよくこうけつたり)
却被黒雲瞑(かえってこくうんにくらまさる)

どこへ向かうべきか、どう身を置くべきか、何も定まらない。本来は澄んだ月のように清らかな心の持ち主なのですが、今は黒い雲に隠されてその光を発揮できない状態です。

心が迷いやすく何事も手につかない時期です。信仰心をしっかりと持ち、目標をひとつに定めることで願望は成し遂げられるでしょう。家の引越しや新築は良く、縁談も整えば良いものになります。

 

60番 小吉

高危安可渉(こうきなんぞわたるべき)
平坦是延年(へいたんこれえんねん)
守道当逢泰(みちをまもってまさにやすきにあうべし)
風雲不偶然(ふううんぐうぜんたらず)

高く危うい場所を渡ろうとするより、平坦な道をのんびり歩む方が長続きします。この簡単な道をしっかりと歩き続ければ、自然と平和な状態が訪れます。大きく飛躍する日が来るとしても、それは日々の当たり前の積み重ねによるものです。

心を素直にして物事に落ち着いて取り組めば、他人にも可愛がられてすべてうまくいく時期です。争いごとは負けやすいのでよく考えて行動を。引越しや縁談は人の力を借りると良いでしょう。

 

待乳山聖天ってどんなお寺?

ご本尊は大聖歓喜天(聖天様)。身体健全・夫婦和合・商売繁盛のご利益で知られ、古くから庶民に親しまれてきた神様です。

境内のあちこちに「大根」と「巾着」のモチーフが描かれているのが特徴的なお寺。大根は夫婦和合・無病息災、巾着は商売繁盛を表しているそうです。

参拝の際に大根をお供えするのも、このお寺ならではの習わしです。毎年1月7日には「大根まつり」が開かれ、聖天様にお供えされた大根で作った風呂吹き大根が振る舞われます。

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