東寺(京都・九条)のおみくじは、意味が読みにとりくいとして有名なもののひとつです。
使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」という種類。古い五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多いのが特徴です。引いたはいいけれど意味がよくわからないと相談を受けることの多いおみくじになっています。
nagomeruでは、ネット上の情報やお問合せいただいたおみくじ画像をもとに、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。
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東寺おみくじの意味解説・解読
東寺のおみくじについて意味を解説していきます。
第三十一番 末吉
鯤鯨未変時
且守碧潭淇
風雲興巨浪
一息過天池
読み
鯤鯨、未だ変ぜざるの時
しばらく碧潭の淵を守れ
風雲、巨浪を興さば
一息、天池を過ぎん
解説
北の海の底に潜む巨大な魚が、まだ大鳥へと変身していないように、あなたも今はまだ飛躍の時ではありません。深い水の底でじっと力を蓄えるべき時期です。しかし、やがて風が起き、波が大きくうねるときが来れば、一気に天の果てまで翔け上がることができます。今は焦らず、準備を整えながら静かに時を待ちましょう。
第三十二番 吉
似玉蔵深石
休将故眼看
一朝良匠別
方見宝光寒
読み
玉の深石に蔵るるに似たり
故眼をもって看るを休めよ
一朝、良匠別ちて
まさに宝光の寒きを見ん
解説
深い石の中に宝玉が隠れているように、あなたの価値はまだ外から見えにくい状態にあります。古い目でものを見ることをやめましょう。やがて真の目利きに見出されるとき、その光は冴え冴えと輝き出します。実力があっても日陰に甘んじている人、人知れず善い行いを積んでいる人ほど、その時の喜びは大きいでしょう。ただ、焦らず時機を待つことが大切です。
第三十三番 吉
枯木逢春艶
芳菲再発林
雲間方見月
前遇貴人欽
読み
枯木、春に逢いて艶なり
芳菲、再び林に発く
雲間まさに月を見る
前に貴人の欽するに遇う
解説
冬枯れの木が春の訪れとともに艶やかに芽吹き、林いっぱいに花の香りが広がるような運気です。暗雲の切れ間から月がのぞくように、希望の光が差し込んできます。今こそ、目上の人や頼りになる人物に積極的に近づくことで、仕事や生活の面で大きな助けが得られるでしょう。長く沈んでいた時期がようやく終わり、活気ある新しい時代が始まろうとしています。
第三十四番 吉
臘木春将至
芳菲喜再新
鯤鯨興巨浪
挙鈎禄為真
読み
臘木まさに至らんとし
芳菲、喜び再び新たなり
鯤鯨、巨浪を興し
釣鈎を挙ぐれば禄まことたり
解説
冬の木々がまさに芽吹こうとするように、新しい始まりの気配が漂っています。花の香りが再び喜びをもって満ちてくる季節です。伝説の大魚が深海から大波を起こして姿を現すように、これまで蓄えてきた力がいよいよ表に出てきます。釣糸を引き上げれば、まさにそこに大きな実りがかかっている。古いものを手放して新しく更新していくことで、大きな展開が開けていく時です。
第三十五番 吉
射鹿須乗箭
胡僧引路帰
遇道同仙籍
光華映晩暉
読み
鹿を射るはすべからく箭に乗ずべし
胡僧、路を引いて帰る
道に遇う、仙籍を同じうするに
光華、晩暉に映ず
解説
鹿を仕留めるには勢いよく矢に乗じる必要があるように、物事は好機を逃さず一気に進めることが大切です。道を知る導き手が帰路を示してくれるように、信頼できる人の言葉に耳を傾けることで、迷わず前へ進めます。志を同じくする仲間と出会い、夕映えの中で光を放つような、充実した実りが待っています。焦らず、しかし好機には躊躇なく動くことがこのおみくじのメッセージです。
第三十六番 末吉
先損後有益
如月之剥蝕
玉兎待重生
光華当満室
読み
先に損じ、後に益有り
月の蝕を剥ぐが如し
玉兎の重ねて生ずるを待て
光華まさに室に満つべし
解説
今は欠けていく月のように、先に損が続く時期です。しかし月は必ず再び満ちるもの。欠けた月が時間をかけてまた輝きを取り戻すように、今の苦しさや損失はやがて回復し、光が部屋いっぱいに満ちる豊かさへと変わっていきます。先憂後楽という言葉のとおり、今の辛さを焦らず受け入れることが、後の大きな喜びへつながっています。
第三十七番 末吉
陰靉未能通
求名亦未逢
幸然須有変
一箭中双鴻
読み
陰靉、未だ通ずるあたわず
名を求めて亦未だ逢わず
幸然すべからず変有るべし
一箭、双鴻に中る
解説
空は暗雲に覆われ、光が差し込んでこない。成功しようとしてもなかなか運が開けない状態です。しかし、思いもよらないところから転機が訪れ、一本の矢で二羽の鳥を同時に射落とすような、嬉しい出来事が重なってきます。今は焦らず静かに待つことが大切です。大師への信仰を深め、状況が動き出すのをじっくりと待てば、ゆっくりとではあっても幸せは必ずやってきます。
第三十八番 半吉
月照天書静
雲生霧彩霞
久想離庭客
無事惹咨嗟
読み
月は照りて天書静かなり
雲は生じ、霧は霞を彩る
久しく想う、離庭の客
事無くして咨嗟を惹く
解説
月は静かに照らし、雲や霧が霞を彩るように、表向きは穏やかに見える景色です。しかし、庭を離れた客を長く案じるように、心の中には静かな憂いがあります。思いがけない厄災に遭いやすい時期であることを示しています。大師への信仰を深め、万事控えめに慎んで行動することで、難を逃れることができます。派手な動きや大きな決断は、しばらく先に延ばすのが賢明です。
第三十九番 凶
望用方心腹
家郷被火災
憂危三五度
由損断頭材
読み
望用、心腹にあたる
家郷、火災をこうむる
憂危、三五度
なお頭材を損断するがごとし
解説
信頼していた人に背かれ、身近なところから火の粉が降りかかるような厄難が示されています。心を許した相手からの裏切りや、内側から生じるトラブルに注意が必要です。憂いや危機が重なり、まるで大切な材木が切り倒されるほどの損害を受けかねません。今は大師への信仰を一心に深め、行動を慎み、周囲への気配りを怠らないことで、災いを最小限にとどめることができます。
第四十番 小吉
中正方成道
姦邪恐惹愆
壷中盛妙薬
非久去煩煎
読み
中正にして方に道を成す
姦邪、恐らくあやまちを惹かん
壷中に妙薬を盛る
久しきに非ずして煩煎を去らん
解説
中庸を守り、正しい道を歩むことで初めて物事が成就します。ただし、誘惑や邪な気持ちに引き寄せられると、そこから過ちが生まれます。壺に妙薬が詰まっているように、正しく誠実に積み重ねていけば、長くはかからずに悩みや苦しさが取り除かれていきます。甘い言葉や近道に惑わされず、真ん中の道を淡々と歩くこと。それがこのおみくじのメッセージです。