神社参拝をしていると、いろいろな動物に関する神様や狛犬などの眷属さんに出会うことがあります。
どんな神様との関係があるのかなど気になりますよね。
今回は、十二支の一番目に数えられる「ねずみ」について、関連のある神社について深く考察していきます。
ネズミが祀られている神社
ねずみを神使とする神社として全国的によく知られている神社を紹介します。全国的にも狛ねずみを置く神社は珍しく、子年になると多くの参拝者で賑わう
大豊神社
京都・哲学の道沿いにある大豊神社です。本殿には医薬の祖神とされる少彦名命が祀られています。
この神社を有名にしているのは境内末社のひとつ、大国社に鎮座する二体の狛ねずみ。哲学の道の名物のひとつになっています。
向かって右の阿形は学問をあらわす巻物を、左の吽形は長寿や豊穣、子授けの象徴とされる水玉を抱えています。
戸部杉山神社
神奈川県の戸部杉山神社にも、狛ねずみが配されています。こちらはご祭神である大国主命にになんでいます。
願掛け狛ねずみとしられ、台座を回しながら願い事をすると叶うとされています。ちなみに女性は向かって左のメスネズミ側を半時計まわりに、男性は右側のオスネズミ側を時計まわりに回すしきたりになっています。
ネズミが神様に選ばれた理由
ネズミが関連する神様は、戸部杉山神社で祀られているように大国主命です。
古事記には、大国主命が須佐之男命から与えられた試練の最中、野原で火に囲まれて窮地に陥ったとき、一匹のねずみが現れて
とささやき、地面の下に隠れられる穴のありかを教えて命を救ったという神話が残されています。
しかもそのねずみは、大国主命が探していた矢まで見つけ出してきたと伝えられています。この神話が、大国社に狛ねずみが置かれている理由であり、ねずみが神様の使いとして大切にされてきた出発点になっています。
ネズミと関連の強い神様や仏様
ねずみが神様の使いとされる背景には、もうひとつ大きな存在があります。七福神のひとり、大黒天です。
大黒天は神仏習合の考え方の中で大国主命と同一視されるようになり、大国主命を救ったねずみの神話がそのまま受け継がれる形で、大黒天の神使もねずみとされるようになりました。加えて、ねずみは米俵や台所など食にまつわる場所と縁が深く、多産で子孫繁栄の象徴でもあることから、五穀豊穣と福を運ぶ大黒天の象徴として自然に結びついていったと考えられています。
神田明神をはじめ、大黒天を祀る神社仏閣では、60日に一度巡ってくる「甲子(きのえね)」の日に甲子祭が行われ、金運や商売繁盛を願う参拝者で賑わいます。
十二支としての「子」が持つ意味
十二支としてのねずみ(子)にも、方角や時間、五行といった独自の意味づけがあります。子には以下のような意味でとらえられます。
- 方角では北
- 時刻は深夜23時から1時
- 水の気質(五行)
に分類されます。
北と冬は陰陽五行において「黒」と結びつくとされ、大黒天の「黒」という文字と共通する考えが入っている可能性があります。また、十二支のうちで最初に数えられるのが子であることから、物事の始まりや新しい流れを生み出す力を象徴していると意味付けされる場合もあり。
参拝で授かるご利益
- 五穀豊穣
- 安産
- 子育て
大豊神社を参拝する際は、本殿にお参りしたあとに大国社へ足を運び、狛ねずみにも挨拶をしてみてください。
縁結びや学業成就、子授け安産といったご利益に加えて、大黒天を祀る神社であれば商売繁盛や金運のご利益も期待できます。
まとめ
十二支の一番目に数えられるねずみは、単なる干支の記号ではなく、神話の中で神様を救った存在として、今も多くの神社で大切に祀られています。
次にどこかの神社で狛ねずみや絵画を見かけたときは、つくった方はこんな意味を込めたのかなと想像してみるのも面白いでしょう。