東寺(京都・九条)のおみくじは、意味が読みにとりくいとして有名なもののひとつです。
使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」という種類。古い五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多いのが特徴です。引いたはいいけれど意味がよくわからないと相談を受けることの多いおみくじになっています。
nagomeruでは、ネット上の情報やお問合せいただいたおみくじ画像をもとに、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。
番号によって確認ページを分けています。知りたい番号のページをご覧ください。
東寺おみくじの意味解説・解読
東寺のおみくじについて意味を解説していきます。
第四十一番 末吉
有物不周旋
須防損半辺
家郷煙日裡
祈福始安全
読み
物有り周旋せず
すべからく半辺を損ずるを防ぐべし
家郷は煙火のうち
福を祈りて始めて安全
解説
行く先に物はあるのに、うまく回せない状態です。無理に動かそうとすると半分を台なしにしてしまう可能性があるので注意が必要です。家庭の中には火種がくすぶっています。仏様に幸福を祈ることで、ようやく安全が保たれるでしょう。焦らず、身の回りに目を配りながら、丁寧に過ごすことが大切な時期です。
第四十二番 吉
桂華春将到
雲天好進程
貴人相遇処
暗月再分明
読み
桂華春まさに到らんとし
雲天みちを進むるに好し
貴人相遇うの処
暗月再び分明なり
解説
金木犀の花が咲き、春がもうそこまで来ています。運気が少しずつ上向き、前途も開けてきます。目上の人や頼りになる人物との出会いに恵まれ、暗かった夜にまた月が差し込んでくるような明るい兆しです。いろいろなことを前へ進めるのによい時期に入っています。一心に信仰を深め、丁寧に歩んでいれば、目に見えない力の後押しもあって幸せが得られるでしょう。
第四十三番 吉
月桂将相満
追鹿映山渓
貴人乗遠箭
好事始相佳
読み
月桂まさに相満たんとし
鹿を追うて三渓に映ず
貴人遠箭に乗ず
好事始めて相佳あいととの
解説
月がまさに満月になろうとしているように、物事が整っていくタイミングに入っています。谷川に映る鹿の姿を追いかけるように、目標がもうすぐ手の届くところにあります。さらに、力のある人物の引き立てもあって、良いことが重なり始めます。最上の充実感と心の平穏が得られる時期です。慎み深く、弛まず精進することで、ご加護はさらに増していきます。
第四十五番 吉
有意興高顕
禄馬引前程
得遇雲中箭
芝蘭満路生
読み
こころ有りて高顕を興さんとすれば
禄馬、前程に引く
雲中の箭に遇うを得て
芝蘭、路に満ちて生ず
解説
名誉や財を求める志があれば、財運と出世の運がしっかりと前の道を引っ張ってくれます。さらに、思いがけない神仏の加護にも恵まれ、めでたい香り草が行く手の道を埋め尽くすような豊かさが広がっています。ただし、思い通りになるときほど慎み深くあることが大切です。おごりを捨てて丁寧に歩み続けることで、幸福はさらに深まっていきます。
第四十六番 凶
雷発震天昏
佳人独掩門
交加文書上
無事也遭巡
読み
雷発し、天にふるってくら
佳人独り門をおお
文書の上に交加す
事無くしてまた巡り遭う
解説
突然の雷のように、空が急に暗くなるような展開が起きやすい時期です。これまで何事もなく過ごしてきたのに、書類や契約ごとで思わぬ問題が再浮上することも示しています。どんなに実力がある人でも、タイミングが悪いときに無理に出ようとすれば災いに向かってしまうものです。今は信仰を深め、徳を積みながら、力を活かせるタイミングが来るまで静かに待つことが賢明です。
第四十八番 末吉
見禄隔前渓
労心休更迷
一朝逢好渡
鸞鳳入雲来
読み
禄を見るも前渓を隔つ
心を労して更に迷うをめよ
一朝、好渡に逢わば
鸞鳳、雲に入って飛ばん
解説
成功が目の前に見えているのに、川を隔てたようにまだ届かない状態です。あれこれ心配してさらに迷うことはやめましょう。ただひたすらに信仰を深めてタイミングを待っていれば、いつかよい渡し場に出会い、鳳凰が雲の中へ舞い上がるように一気に開花するときが来ます。今は焦りを手放し、静かに力を蓄えながら待つことが大切です。
第四十九番 吉
正好中秋月
贍蜍皎潔間
暗雲知何処
故故両相攀
読み
正に好し、中秋の月
贍蜍(せんじょ)、皎潔(こうけつ)の間
暗雲何れの処なるかを知らんや
故々両(ふたつ)相攀(よ)ず
解説
中秋の名月がまさに輝くように、清らかで明るい運気が満ちています。あれほど気になっていた暗雲は、今はいったいどこへ行ってしまったのかというほど、晴れやかな状況へと変わっています。古くからの縁が再び結ばれ、互いに支え合う関係が深まっていくでしょう。清廉な心を保ち続けることで、この明るさをさらに長く保つことができます。
第五十番 吉
有達宜更変
重山利政逢
前途相偶合
財禄保亨通
読み
有達よろしく更変すべし
重山、利まさに逢う
前途相偶合し
財禄亨通を保たん
解説
これまで当たり前としてきた考え方や方法を、思い切って新しいものに切り替えていくと良い方向へ進みます。最初は苦労があるかもしれませんが、やがてすべての流れがうまく噛み合い、財運も通っていきます。新しいことへの一歩を惜しまず、変化を恐れずに進むことが、このおみくじのメッセージです。信仰を深め努力を続ける限り、幸せは長く続いていきます。
東寺ってどんなお寺?
京都駅からほど近い、五重塔が有名なお寺。正式名称は教王護国寺。796年、平安遷都とともに国家鎮護のための官寺として創建されました。その後、823年に嵯峨天皇から弘法大師空海に下賜され、真言密教の根本道場として栄えてきました。
講堂に安置された21体の仏像による「立体曼荼羅」は圧巻で、密教の世界観をそのまま空間として表現した傑作として知られています。
また、五重塔は日本最高の高さ約55メートルの木造塔で、京都のシンボルになっています。
1994年にはユネスコの世界遺産に登録。毎月21日には「弘法市」が開かれており、境内に約1,000軒もの露店が並びます。空海の命日にちなんだこの市は、地元の人々に「弘法さん」と親しまれています。