距離が離れていたり、身体が不自由で参拝が大変など、いきたいと思うのに神社参拝ができないと残念に思っている方はいないでしょうか。
実は実際に参拝をしなくても、家からその神社を参拝したり、今いる場所でお参りする方法があるのです。
今回は、そんな遠くの神社にお参りをする方法についてお伝えします。
遠くの神社に行かなくても参拝する方法
遠くの神社に参拝する方法は実際に神社でも使われているものです。遠くの神社へ参拝することを「遥拝」といい、元宮や奥宮が山頂にある場合や、伊勢神宮へ祈りをする遥拝所が設けられている神社は多いです。
例えば、伊勢神宮へ参拝する前に行くと良いとされる、二見興玉神社には皇居の遥拝所があります。
高龗神の総本社である丹生川上神社の上社には、旧社殿のあった場所への遥拝所が存在します。
この他に伊勢神宮の遥拝所や富士山などご神体へのものは数多くあるのです。
家から遠くの神社を参拝するやり方
最も良いのは、
二拝二拍手一拝
その神社の御神札(ごしんさつ、おふだ)があればもちろん良いですが、なくても綺麗にされた神棚であれば十分に祷りは通じるでしょう。お供えものをすることができるので、非常に環境は良いです。
神棚がない場合には、
二拝二拍手一拝
というのも良いです。今はスマートフォンの地図機能を使って方角を見ることができます。神様が鎮座されている方向へお参りをしましょう。
この方角を合わせる方法は、神社の遥拝所もこの方法が用いられています。神棚でお参りする時にも方角は意識されておくと良いでしょう。
外出できる場合
外に出られる方で遠くの神社に急に参拝したくなった時の方法についてお伝えします。
まずは参拝したいと思っている神社の神様を調べます。複数の神様が祀られている場合には、ご利益などを確認してどの神様にご挨拶したいのかを明確にしましょう。
そして、近所にある神社の中から同じ神様を祀っている神社へ参拝すればOKです。
⇒近くの同じ神様を祀る神社へ参拝
行ける範囲内に、同じ神様の神社がない場合には家にいるときと同様に方角を向いて、参拝しましょう。
参拝したい神社の方角を確認して、二拝二拍手一拝をすればOKです。
遥拝を成功させるポイント
遥拝でしっかりと参拝の効果を発現させるためには、意識を神社・神様へ向けることが大切です。具体的には神社境内の風景をイメージしてみましょう。
その神社の雰囲気を感じられるくらいまで創造力を使って準備してから、お参りすることで成功しやすくなります。
- 神社HP
- 参拝した方のブログ写真
- 旅行雑誌
実際に参拝したことがあるのであれば、その空気感なども思い出しながら拝めば間違いありません。ない場合には神社のホームページや動画をみることでそこにいるという気持ちになるのも良いでしょう。
遥拝の効果アップは「祝詞奏上」がオススメ
遠くの神社に遠隔でお参りする時には、先の二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)でも十分に効果はあるのですが、祝詞を奏上するとさらに神様を強くイメージできるようになるのでオススメです。
しっかりと声に出して、奏上するのがポイントですので是非合わせて行ってみましょう。
伊勢神宮専用の遥拝の祝詞
通常の「神拝詞」に掲載されている神社拝詞の冒頭部分を伊勢神宮の天照大御神さま用に、置き換えた祝詞が一般的です。
大宮柱太敷き立て高天原に千木高知りて鎮り坐す
掛けまくも畏き天照坐皇大御神の大前を
遥かに拝み奉りて恐み恐みと白さく
大御神の広き厚き御恵を辱み奉り
高き尊き神教のまにまに
天皇を仰ぎ奉り
直き正しき真心もちて
誠の道に違ふことなく
負ひ持つ業に励ましめ給ひ
家門高く身健に
世のため人のために尽さしめ給へと恐み恐も白す
万能の遥拝の祝詞
こちらは神社拝詞の冒頭部分を用い、遠くから拝ませていただくという旨をお伝えするものです。略式となりますが、しっかりと気持ちを込めて奏上すればしっかりと参拝した事になります。
〇〇神社(〇〇神宮・〇〇宮・〇〇社)の大前を
遥かに拝み奉りて恐み恐みと白す
最近は郵送祈祷もある
近年の感染症の対策として、多くの神社が実際に参拝しなくても御祈祷をしてくださるように取り計らってくださっています。
例えば東京大神宮では、郵送祈祷を受付してくれています。
「祈祷申込書」を印刷し、必要事項をご記入の上、初穂料(ご祈祷料)と郵送料(ゆうパック料金)を添えて現金書留にてお申し込みください。印刷できない場合は、申込用紙をご参考に必要事項をご記入の上お申し込みいただけます。
引用:東京大神宮公式HP
御祈祷だけでなく、御神札やお守りについても対応してくれる神社はかなり多くなってきました。
飛行機や新幹線などの公共機関を避けておきたいという方は、参拝したい神社のホームページをご覧いただくのが良いかと思います。