今回はこの中国語で書かれたおみくじについて、わかりやすい日本語で解説していきます。
龍山寺のおみくじはどんな構成

龍山寺のおみくじの構成は、左からおみくじ番号と吉凶のランク、聖意と書かれている個別の運気、漢詩、関連する歴史上の人物と故事成語という順番に並んでいます。
吉凶のランクだけを気にしがちですが、一番大切なことは漢詩に書かれています。
この漢詩、「起句⇒承句⇒転句⇒結句」からなる七言絶句という形がとられていて、非常に深い意味を感じられるお言葉となっています。このサイトでは、この部分についてわかりやすい日本語でお伝えしていきます。
番号が見つからない方は以下の目次を参考に探してみてください。
おみくじはいくつある?
龍山寺のおみくじは全部で100種類あります。
その中でも第一首は「天王籤」と呼ばれる最高の運気を示すものとなっています。
おみくじのランクについて
日本のおみくじと同様に龍山寺のおみくじにもランクがあります。全部でなんと16種類。
上上>上吉>大吉>上>上中>上平>中吉>中上>平上>中>中中>中平>平中>平>平平>下下
以上の順になります。
龍山寺のおみくじ解読

第三十一首
清閑無事靜處坐
飢時吃飯困時臥
放下身心不用忙
必定不遭殃與禍
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
達摩面壁
佛印會東坡
意味を確認する
「自然体に身を任せれば、災いは消え安穏に過ごせる」
詩の意味
慌ただしい世俗の喧騒から離れ、静かな場所でゆったりと腰を下ろしている様子。お腹が空けばご飯を食べ、疲れを感じたら横になって眠る。そんな当たり前の日常を、作為なく、ありのままに受け入れることが今のあなたには必要です。
心と体の力を抜き、無理に何かを成し遂げようと焦る必要はありません。
あれこれと策を練ったり、忙しく動き回ったりすることを一度止めてみてください。そのように「無心」の状態で過ごしていれば、予期せぬ災難に巻き込まれることは決してなく、平穏な日々が約束されます。
執着を捨てて流れに身を任せることで、運気が安定し、あらゆる災厄から守られるといいます。この考え方は禅や道教の教えと似ています。
第三十二首
渺渺前途事可疑
石中藏玉有誰知
一朝良臣分明剖
始覺其中碧玉奇
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
常何薦馬周
劉備求賢
三顧草廬
三顧茅廬
意味を確認する
「隠れた才能を見抜かれ、驚くべき成功を掴み取れる」
詩の意味
行く先は見通しが悪く、うまくいくのかと不安や疑念を抱いているかもしれません。今のあなたは、まるでただの石ころの中に最高級の宝石が隠されているような状態ですが、その真の価値に気づく者はまだ周りにはいません。
しかし、優れた感覚をもった理解者が現れます。そして、その石を鮮やかに切り開いてくれます。中から現れた碧玉がいかに奇跡的な輝きを放つ素晴らしいものであったかを、そのとき世の中の誰もが知ることになるでしょう。
石中蔵玉は石の中に玉が隠れているという意味。この言葉通り、あなたの中に眠る可能性は本物です。それを引き出してくれる出会いが近づいていますので、いつでも表に出られるように内側を磨いておきましょう。
第三十三首
『中中』
石藏美玉在中心
得指何須向外尋
直待高人來剖析
恰如靈雨滌煩襟
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
咬金聘仁貴
鮑叔進管仲
意味を確認する
「自分を信じれば答えは見つかり、良き理解者の導きで心は晴れ渡る」
詩の意味
あなたは、自分の中に最高級の宝石をすでに持っています。その価値に気づければ、もう外の世界に答えを求める必要がなくなります。自分自身の内側を信じることが大切です。
やがて、その価値を正しく見抜いてくれる徳の高い人物が現れます。あなたという存在を丁寧に解き明かしてくれるでしょう。その導きは、まるで心地よい恵みの雨が、胸の中に溜まったモヤモヤをきれいに洗い流してくれるかのよう。きっとあなたに安らぎをもたらしてくれるでしょう。
古代ギリシャ哲学でも言われる「汝自身を知れ」というものですね。答えは外ではなく常に自分の中にあります。一度内観して、価値や本当にやりたいことは何かをみつめると良いでしょう。
第三十四首
『上上』
出入行藏禮義恭
言必忠良聽必聰
心下了然俱洞徹
光明如日正當空
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
文中子上太平策
桃園結義
意味を確認する
「誠実な振る舞いが道を拓き、万事が太陽のように明るく見通せる」
詩の意味
日々の立ち居振る舞いが、常に礼儀正しく誠実であることを描いています。発する言葉には真心をこめ、他の人の意見を素直に聞き入れる素直さ備えています。そのように正しく生きることで、あなたの周囲には信頼の輪が広がっていきます。
すると心の中から、迷いや疑念が一切消え去り、すべてをはっきりと見通せるようになります。その迷いのない状態は、まるで真昼の太陽が空の真ん中に輝き、地上の隅々を照らすようです。
正道を行けば恐れるものなし。徳を積むという日本からある考え方に近い、格調高い内容です。
第三十五首
『上上』
衣冠重整就宿風
道是無功卻有功
掃卻當途荊棘碍
三人共議事相同
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
劉關張古城相會
唐僧取經
意味を確認する
「初心に戻り再出発すれば、協力者と共に障害を除き成功を掴める」
詩の意味
かつての目標を思い出し、自分自身を律して、再び歩み始める様子を描いています。
一見すると、これまでの苦労は報われていないように見えるかもしれませんが、実は着実に徳が積まれており、大きな成果へと繋がっています。
進む道を塞いでいた厄介な茨や障害物は、まもなく綺麗になくなるでしょう。そして、志を同じくする複数の協力者が集まり、意見がぴたりと一致することで、物事は力強く前進し始めます。
「三人共議」という言葉通り、信頼できる方との相談やチームワークが、状況を打開する大きな鍵となりそうです。
第三十六首
『上上』
目前病訟不須憂
實地資財儘可求
恰好繫猿今脫鎖
得歸仙洞去來遊
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
劉先主進葭萌關
湘子遇賓
韓湘子遇到呂洞賓
意味を確認する
「悩みや束縛から脱し、現実的な利益と自由な境地を手にできる」
詩の意味
今あなたを悩ませている病気や争い事は、もう心配する必要はありません。それらは間もなく解決していきます。
今は、空想や理想ばかりを追うのではなく、足元にある現実的な利益や資産を求めていきましょう。すると、望み通りの実りを得ることができます。
その様子は、鎖に繋がれていた猿が、ようやくその束縛から解き放たれたかのよう。自由になったあなたは、仙人が住むという静かで美しい理想とする場所へと帰り、思う存分に遊び楽しむような心境になることができます。
「繋がれていた鎖が解ける」という表現の通り、心身ともに軽やかになれる時期が来ているようです。
第三十七首
『中中』
欲問身安運泰時
風中燈燭不相宜
爭如收拾深堂坐
庶免光搖近處期
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
管幼安避隱遼東
李靖歸山
意味を確認する
「今は動かず身を守るべき時。静かに時を待てば災いを避けられる」
詩の意味
自分の身の安全や運勢が開ける時期を知りたいと願っていますが、今は「風の中に置かれた灯火」のような、とても危うい状況にあります。無理に外へ打って出るのは賢明ではありません。
それよりも、風の当たらない部屋に腰を落ち着け、自分を律して静かに過ごしている方がどれほど良いことでしょう。そうして状況が落ち着くのを待つことで、光が揺らぐような不安定な状態から逃れ、近い将来に再び安定を取り戻すことができます。
今は運気が不安定であり、焦って行動すれば自滅を招く恐れがある。外からの影響を受けないよう自分の内面を整えましょう。
当サイトではnagomeruの幸せのワークで心を整える方法を掲載しています。是非学んでみてください。
第三十八首
『中平』
鏡月當空出匣時
剎那雲霧暗迷離
寬心守待浮雲散
更改相宜可望為
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
淮陰侯背楚歸漢
何文秀遇難
意味を確認する
「一時的な暗転に焦らず時を待てば、再び輝きを取り戻し好転する」
詩の意味
まるで鏡のように美しく輝く月が、箱から取り出されたばかりの鏡のように空へ昇り、前途は明るく照らされていました。
しかし、予期せぬ雲や霧が立ち込め、あたりは暗く視界が遮られてしまいます。順調だと思っていた矢先に、突如として迷いや障害。
ここで慌てて動いてはいけません。心をゆったりと広く持ち、その浮雲が自然に晴れ渡るのを静かに待ちましょう。雲が消えれば、再び明るい光が差し込みます。その時こそ、計画を変更したり、新しい行動を起こしたりするのに最もふさわしい時期になります。望み通りの成果が期待できます。
不運があったとしてもそれは、一時的なものです。無理に進もうとせず、状況が整うのを待って動きましょう。急ぐときほどゆっくりです。
第三十九首
『下下』
天邊消息應難問
切莫私心強望求
若把石頭磨作鏡
精神枉費一時休
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
曹操遣禰衡投黃祖
姜女尋夫
意味を確認する
「無謀な望みは心身を削るだけ。今は無理な期待を捨てて手を引きましょう」
詩の意味
遠く天の彼方にあるような、手の届かない不確かな知らせや奇跡を期待しても、今は望み通りになりません。自分の欲に負けて、無理に物事を進めたり、強引に叶えようと執着することは厳禁です。
ちょうど「石を磨いて鏡にしようとする」ようなもの。どれほど時間をかけ、心血を注いで磨き上げたとしても、石が鏡になることは決してありません。
無駄な努力を続け精神をすり減らすことになるので、心身ともに疲れ果ててしまうことになります。
現在の望みや計画は、根本的に実現が不可能なものである可能性をみてください。別の道を探るか、今は退いた方が良いという兆候です。
第四十首
『平中』
紅輪西墜兔東升
陰長陽消是兩形
若是女人占此卦
增添福祿稱心情
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
馬援女為皇后
武則天登位
意味を確認する
「陰陽が交代する運気。特に女性には、富と幸福が訪れる吉兆です」
詩の意味
赤い太陽が西に沈み、入れ替わるように白い月が東から昇ってきます。活発な「陽」のエネルギーが静まり、穏やかで神秘的な「陰」のエネルギーが強まっていく、運勢の大きな転換点を象徴しています。
このおみくじを引いたのが女性の場合、この「陰」が強まる運気は、この上ない追い風となります。これまでの努力が報われて福徳や利益が増し、何事も思い通りに進んで、心から満足できる素晴らしい状況が訪れるでしょう。
女性にとって非常に力強い吉兆。もし男性が引いた場合は、今は表舞台に立つよりも、サポートに回ったり、内面を充実させたりするのに適した時期です。
龍山寺のおみくじの作法
実は龍山寺のおみくじは、引く際にしっかりとした作法があります。観光ガイドがいる場合には説明を受けると思いますが、これを守ることでしっかりと神様とつながることができるとされています。
日本のおみくじも参拝してから引くものですよね。これに加えて面白い工程が入っているのが特徴になります。
STEP1 名前と個人情報を伝える
おみくじを引く前に、名前、住所、生年月日を神様に伝えましょう。
心の中で「私は〇〇といいます。住所は~」とはっきりと自分がどこから来たのかを唱えてください。
STEP2 聞きたい事を伝える
さらに、今回のおみくじで聞きたい事について神様へ相談します。
心の中で告げてから、聞きたいことを唱えます。
STEP3 おみくじの許可を得る
そして、「おみくじを引くタイミングなのか」について神様に聞きます。具体的には半円状の赤い木を2つ下に投げて、表裏のどちらを向いたかによって占います。この赤い木は神杯(シャオベイ)という名前。ちょうど「日本の明日天気になぁれ」に似ていますね。
投げた木のパターンと結果は以下のようになります。
- 「表と裏」⇒おみくじを引いて良い
- 「表と表」⇒今日は引かない方が良い
- 「裏と裏」⇒神様に聞かない方がいい質問です
という意味になるそう。ちなみに丸みのある方が表側、平べったい面が裏側となります。
ただ、表と表、裏と裏となった場合でも、その日のうちはもう2回程チャンスがあると考えている方も多いようです。その場合には、STEP1の名前と住所を伝えるところから始めてください。全部で3回やっても、おみくじを引かない方がいいとなったら、その日はおみくじを引けません。
本来は3回連続で表と裏が出て初めて、おみくじを引くことができたそう。個人的にもやり直しはなしで、一度目の結果を重視する方が神様にたいして謙虚な姿かなと感じます。
龍山寺アクセス
台北の龍山寺へのアクセスは、地下鉄MRTの板南線(青ライン)で「龍山寺駅」下車、龍山寺駅からは徒歩3分ほどで龍山寺に到着します。