富士山のが霊峰富士とよばれ、古くから信仰の対象だったことはご存知でしょう。その歴史的な価値がみとめられ富士山は世界文化遺産に選ばれました。
この富士山ですが、周りに富士五湖と呼ばれる湖がありここには龍神が住んでいるとされています。この龍神にはそれぞれ名前が付いています。
富士五湖の龍神とその名称
- 河口湖 水口龍神(みずぐちりゅうじん)
- 本栖湖 古根龍神(ふるねりゅうじん)
- 精進湖 出生龍神
- 西湖 青木龍神(あおきりゅうじん)
- 山中湖 作薬龍神
また、神様と日本の歴史について書かれた古事記や日本書紀といった書物の前の古代文書とされる「ホツマツタエ」には富士には五湖の湖だけではなく、富士八湖であったとされています。大正時代の終わりまでは「富士八海」と呼ぶのが一般的だったそうです。
現代の富士五湖の他には「泉津湖」「明見湖」「四尾連湖」の3つの湖があったとされ、いずれも富士山周辺にあったということです。
それぞれの湖に住む龍神の名前は
- 泉津湖 仙水龍神(御手洗龍神)
- 明見湖 明見龍神(清氏龍神)
- 四尾連湖 尾崎龍神
富士五湖の参拝の方法
富士五湖の龍神さんに挨拶する時には、神社などで参拝するの?などどこからお参りすればいいのかわからないでしょう。
まずは湖のお水に直接触れるということで良いと思います。
河口湖
どこから龍神さんに挨拶するかですが、私は河口湖大橋の東側「大池公園」からにしました。
お水に触れられる場所であれば良いと思います。この公園の隣には北原ミュージアムや不動茶屋など見所も多いですし、観光にもおすすめです。
本栖湖
本栖湖湖畔駐車場に車を泊めて湖まで歩いていきました。
上の写真で左の山に雲がかかっているのが分かるかと思いますが、この山は「竜ヶ岳」という名前がつけられているんです。
現在2つの湖しか挨拶できていませんが、近々また他の湖にもいきたいと思います。どこから参拝するかなどの情報を更新していきます。
忍野八海にも龍神さん
忍野八海は富士山の北東にある忍野村にある八つの池になります。富士山からの湧き水が有名で、世界遺産になったこともあり観光客でにぎわっているスポットのひとつ。
富士五湖と同様に、この忍野八海にも龍神がすんでいるという言い伝えがあるんです。
天台宗の東円寺には古くからの忍野八海の龍神に関する古文書が多く保存されています。
第一番 出口池 難蛇竜王(なんだりゅうおう)
「難蛇」とはサンスクリット語で「歓喜」という意味。国を守り続けて、適切なタイミングで雨をもたらし 百姓を喜ばせるという龍神さんです。
第二番 お釜池 跋難蛇竜王(うぱなんだりゅうおう)
「跋難蛇」とは「善歓喜」という意味。難蛇竜王とともに国を守り、百姓を喜ばせる龍神さん。人間に変化することもでき、仏の説法を説くとされます。
第三番 底抜池 娑伽羅竜王(しゃがらりゅうおう)
「娑伽羅」とは「海」という意味を表しています。古くから「雨請い」の本尊として人々の信仰を集めてきた龍神さん。「裟伽羅」の字を当てている書物もありますが「娑伽羅」が正しい文字。おばあさんではないということですね。
第四番 銚子池 和脩吉竜王(ばーすきりゅうおう)
「和脩吉」とは「寶」つまり宝を意味する単語です。また、他の意味として「九頭」を表現することもあります。この龍神さんは九つの頭を持ち、妙高(須弥山)を守って、小悪をなす細竜を食して、人々の災難を除くといういいつたえがあります。
第五番 湧池 徳叉迦竜王(たくさかりゅうおう)
「徳叉迦」とは「視毒」などの意味を持つ言葉で、この龍神さんが怒って対象物をにらみつけると、人畜は直ちに絶命するとされます。悪い行いをするものを消し去るという意味を持つ龍神さんとなります。
第六番 濁池 阿那婆達多竜王(あなばたったりゅうおう)
「阿那婆達多」とは「無熱脳」という意味。この龍神さんは雪山の頂の池に住むとされ、雪を融かして大地に水の恵みをもたらすという、徳の高い龍神さん。
第七番 このしろ池(鏡池) 摩那澵竜王(まなしんりゅうおう)
「慈心」という意味の摩那澵。日照りが続くいたときには、人々の祈りによって雨を降らせ大地を潤すという優しい龍神さん。
第八番 菖蒲池 優鉢羅竜王(うはらかりゅうおう)
「優鉢羅」とは「青蓮華」という意味の単語ですす。清らかな青蓮華を生ずる池に住み、人々に安らぎを与える龍神さんとなります。