今回はこの中国語で書かれたおみくじについて、わかりやすい日本語で解説していきます。
龍山寺のおみくじはどんな構成

龍山寺のおみくじの構成は、左からおみくじ番号と吉凶のランク、聖意と書かれている個別の運気、漢詩、関連する歴史上の人物と故事成語という順番に並んでいます。
吉凶のランクだけを気にしがちですが、一番大切なことは漢詩に書かれています。
この漢詩、「起句⇒承句⇒転句⇒結句」からなる七言絶句という形がとられていて、非常に深い意味を感じられるお言葉となっています。このサイトでは、この部分についてわかりやすい日本語でお伝えしていきます。
番号が見つからない方は以下の目次を参考に探してみてください。
おみくじはいくつある?
龍山寺のおみくじは全部で100種類あります。
その中でも第一首は「天王籤」と呼ばれる最高の運気を示すものとなっています。
おみくじのランクについて
日本のおみくじと同様に龍山寺のおみくじにもランクがあります。全部でなんと16種類。
上上>上吉>大吉>上>上中>上平>中吉>中上>平上>中>中中>中平>平中>平>平平>下下
以上の順になります。
龍山寺のおみくじ解読

第四十一首
無限好事君須記
恰如認賊作為子
莫貪眼下有些甜
可慮他時還受苦
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
董卓郿塢藏金
董卓收呂布
意味を確認する
「目先の甘い誘いは罠。今すぐ目を覚まさないと、後に大きな災いとなります」
詩の意味
これまでに受け取っている「数々の良き教え」を思い出してください。今のあなたは、自分を破滅させるような危険な人物や物事を、あろうことかかけがえのない身内のように信じ込み、大切にしてしまっています。
目の前の小さな利益や、心地よい褒め言葉といった「目先の甘み」に惑わされてはいけません。
その「甘さ」は、あなたを油断させるための毒のようなもの。今判断を誤れば、後になってから、取り返しのつかないほどの苦しみを受けることになるでしょう。
現状の判断には重大な誤算がある。信頼しているものや、調子の良い話のリスクを冷静に見抜きましょう。
第四十二首
『上』
君垂恩澤潤無邊
覆禱祈禳沒黨偏
一切有情皆受用
均沾樂利得週全
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
溫公入相除新法
目連救母
意味を確認する
「天の恵みが平等に降り注ぎ、すべての物事が円満に解決し幸福になる」
詩の意味
天(神・仏など)からの深い慈しみと恩恵が、果てしなく広がり、乾いた大地を潤すようにあなたに届きます。その祈りや願いに対する答えには、一切の偏りがなく清らかなものです。
この素晴らしいエネルギーは、あなた一人だけでなく、周囲の生きとし生けるものすべてに行き渡ります。
誰もがその利益を等しく享受し、生活は安定し、心は喜びで満たされるでしょう。完璧で調和のとれた「週全(完璧な状態)」がもたらされます。
私心を捨てて徳を積むことで、神仏の大きな加護が得られる兆候です。自分だけでなく周囲も幸せにするような、素晴らしい解決となるでしょう。
第四十三首
『大吉』
天地交泰萬物新
自形自色自怡神
森羅萬象皆精彩
事事和諧得稱人
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
泗水亭長作天子
行者得道
意味を確認する
「万事が調和して新しい命が吹き込まれ、すべてが理想通りに輝き出す」
詩の意味
天と地のエネルギーが混じり合い、これ以上ないほど良いバランスが保たれています。
世界はまるで生まれ変わったかのように新しく、希望に満ちています。そこに存在するものは、それぞれが自分らしい形や色となり、他と比べることなく自らの魂を喜ばせています。
目の前に広がる森羅万象、すべての光景が精彩を放ち、生き生きとしています。あらゆる物事が調和し、何一つ滞ることなく、すべてがあなたの心にぴったりの最高の結果へと向かっていきます。
「自形自色(自分らしい形と色)」という言葉が示すように、無理に飾らず、あなたらしくあることが周囲との調和を生む鍵となっているようです。
第四十四首
『中中』
棋逢對手要藏機
黑白盤中未決時
到底欲知誰勝負
須教先著相機宜
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
周郎赤壁敗曹軍
姜維鄧艾鬥陣
意味を確認する
「実力伯仲の勝負どころです。安易に動かず、先の手を読んで慎重に時期が来るのを待ちましょう」
詩の意味
あなたは今、ちょうど実力が等しいライバルと相対する状態のようになっています。囲碁の対局のように、どちらが優勢とも言い切れない、勝負の決まっていない緊迫した時間が流れるでしょう。
このような時は、自分の手の内や意図を安易に見せず、奥に秘めておくことが大切です。
勝利の決定打は、いかに状況を的確に判断して相手よりも一歩先に適切な行動をとれるかどうかです。今回は一瞬の判断ミスが勝敗を分けるため、今は感情的に動くのではなく、機が熟すのをじっと見極める慎重さが求められます。
「先んずれば人を制す」と言いますが、今回は手の内を隠して観察することが大切なよう。焦らない心を作りましょう。
第四十五首
『上上』
溫柔自是勝強剛
積善于門太吉昌
若是有人占此卦
宛如止渴遇瓊漿
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
張良受書圯上老人
仁宗認母
意味を確認する
「無理を通すより、優しさが吉。これまでの善行が報われ、最高の結果が手に入る」
詩の意味
無理に押し通そうとする強硬な態度よりも、温和で柔らかな姿勢が、最終的には良い結果をもたらします。これまであなたが人知れず積み重ねてきた善い行いは、あなたの家に大きな福を呼び込み、家運を大きく上昇させてくれます。
このおみくじを引いたのであれば、その運勢はまるで、喉の渇きに苦しんでいる時に、この世のものとは思えないほど美味しい飲み物に出会ったかのようなもの。
長引いていた苦しみや不足感は一気に解消され、心身ともに深く満たされる瞬間が訪れるでしょう。
徳を大切にすることで運気は上がっていきます。求めていた利益や助けが、最高の形であなたの元へ届けられるといういいおみくじです。
第四十六首
『上平』
勸君耐守舊生涯
把定身心莫聽邪
直待有人輕著力
滿園枯木再開花
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
趙韓王為村學究
渭水釣魚
意味を確認する
「今は現状を維持して時を待ちましょう。人の助けを得て、状況は必ず復活します」
詩の意味
今は新しいことに手を出さず、これまで通りの生活や仕事を続けることが大切です。自分の信念をしっかりと持ち、周囲の根拠のない噂や甘い誘いに心を動かされてはいけません。
自分を律して時間が経過するのを待っていれば、あなたの力になってくれる人物が現れます。その人がほんの少し力を貸してくれるだけで、状況は一変。
枯れてしまった庭の木々に、再び美しい花が咲き誇るような、奇跡的な好転が訪れるでしょう。
このおみくじは復活の兆しについて書かれているものです。今が最悪の状況に思えても、決して自暴自棄にならず、守りに徹していれば大丈夫。時が来れば、他人の助けによって、かつての輝きを完全に取り戻すことができるという詩です。
第四十七首
『上上』
錦上添花色更鮮
運來祿馬喜雙全
時人莫訝功名晚
一舉登科四海傳
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
高達夫五十得名
梁灝登科
意味を確認する
「幸運が重なり最高の栄誉を得る時。そのは一気に世界に広がるでしょう」
詩の意味
美しい錦の上にさらに花を添えるように、良いことが重なり、その輝きはいっそう鮮やかになります。運気が巡り、富も名誉も同時に手に入るという、この上なく喜ばしい状況が訪れるでしょう。
周りの人々は「成功を手にするのが遅かったのではないか」と驚くかもしれませんが、気にする必要はありません。一度チャンスを掴めば、その実力と名声は瞬く間に世の中全体へと伝わっていくことでしょう。
「一挙登科(一発で試験に合格する)」という言葉があるように、これまでの努力の蓄積が報われるような勢いを感じる詩です。
第四十八首
『大吉』
鵾鳥秋光化作鵬
遨翔得意盡飛騰
直沖萬里雲霄外
任是諸禽總不能
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
班定遠投筆從軍
韓信掛帥
意味を確認する
「今こそ覚醒の時。圧倒的な力で誰も届かない成功を掴む」
詩の意味
秋の光の中で、小さな鳥であった鵾鳥が、伝説の巨大な鳥「鵬」へと姿を変えました。翼を広げれば、思うがままに大空を駆け巡り、力強く上昇していきます。
その勢いは、一気に万里の彼方、雲を突き抜けた天の最高に高い位置まで届くほど。他のどんな鳥たちも、その圧倒的な力と高さには到底及ぶことはできません。
今のあなたは、周囲の状況を置き去りにするほどの強い運気とエネルギーが満ちています。この運気に乗じて行動するのが良いでしょう。
第四十九首
營圖萬事若冰澌
何必慳貪苦所為
只好靜心閑處坐
待他興變復奚疑
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
太子丹尊事荊軻
王祥求鯉
意味を確認する
「無理な計画はやめておきましょう。静かに時を待てば状況は好転する」
詩の意味
あれこれと手を尽くし、万事を計画しようとしても、それはまるで氷が溶けて消えてしまうように形を失ってしまいます。今は自分の欲に執着してはいけません。苦労してまで無理を通そうとするべき時ではないのです。
今はただ心を落ち着かせて、何もしない静かな場所でゆったりと腰を下ろしているのが最善。
時間経過で自然に状況が変化し、勢いが戻ってくる時が必ず訪れます。
今は静かに時間がたつのを待つのが良いです。動かないことに不安な方は、考え方を整えるのが良いでしょう。現状把握や心を整えるために簡単なのは、当サイト紹介しているワーク。短時間でできるものを集めていますので、是非学んでみてください。
第五十首
『大吉』
五湖四海盡行船
高掛風帆把舵堅
幸得順風隨所至
滿船寶貝稱心田
聖意
交易
婚姻
求財
自身
家宅
六畜
田蚕
尋人
行人
六甲
山玟
訟詞
疾病
失物
移徒
故事
三寶太監下西洋
陶朱歸五湖
范蠡歸湖
意味を確認する
「最高の追い風が吹く時。思うままに進めば大きな富を得られる。」
詩の意味
広い世界へ向けて、いよいよ船を出す時です。帆を高く掲げ、舵をしっかりと握れば準備は万端。幸運にも絶好の追い風が吹き、船はあなたの望む場所へと迷いなく進んでいくでしょう。
目的地に辿り着く頃には、船いっぱいに宝物を積み込み、心は満足感で満たされることでしょう。理想通りの旅路が約束されています。
これまでの準備が良い時期と重なり、一気に成功へと加速していきます。迷わず進むことで、望んでいた以上の豊かな成果と心に安らぎを手にできるでしょう。
龍山寺のおみくじの作法
実は龍山寺のおみくじは、引く際にしっかりとした作法があります。観光ガイドがいる場合には説明を受けると思いますが、これを守ることでしっかりと神様とつながることができるとされています。
日本のおみくじも参拝してから引くものですよね。これに加えて面白い工程が入っているのが特徴になります。
STEP1 名前と個人情報を伝える
おみくじを引く前に、名前、住所、生年月日を神様に伝えましょう。
心の中で「私は〇〇といいます。住所は~」とはっきりと自分がどこから来たのかを唱えてください。
STEP2 聞きたい事を伝える
さらに、今回のおみくじで聞きたい事について神様へ相談します。
心の中で告げてから、聞きたいことを唱えます。
STEP3 おみくじの許可を得る
そして、「おみくじを引くタイミングなのか」について神様に聞きます。具体的には半円状の赤い木を2つ下に投げて、表裏のどちらを向いたかによって占います。この赤い木は神杯(シャオベイ)という名前。ちょうど「日本の明日天気になぁれ」に似ていますね。
投げた木のパターンと結果は以下のようになります。
- 「表と裏」⇒おみくじを引いて良い
- 「表と表」⇒今日は引かない方が良い
- 「裏と裏」⇒神様に聞かない方がいい質問です
という意味になるそう。ちなみに丸みのある方が表側、平べったい面が裏側となります。
ただ、表と表、裏と裏となった場合でも、その日のうちはもう2回程チャンスがあると考えている方も多いようです。その場合には、STEP1の名前と住所を伝えるところから始めてください。全部で3回やっても、おみくじを引かない方がいいとなったら、その日はおみくじを引けません。
本来は3回連続で表と裏が出て初めて、おみくじを引くことができたそう。個人的にもやり直しはなしで、一度目の結果を重視する方が神様にたいして謙虚な姿かなと感じます。
龍山寺アクセス
台北の龍山寺へのアクセスは、地下鉄MRTの板南線(青ライン)で「龍山寺駅」下車、龍山寺駅からは徒歩3分ほどで龍山寺に到着します。