神社にお参りするときに本殿と拝殿の違いをしっかり理解しておくと、神様も喜んでくださいます。
どこに神様がいらっしゃるのかわからないのに話しかけるというのもなかなか難しいと思います。神社参拝で重要なのは神様が存在するという意識と感謝の気持ちです。
今回は本殿と拝殿の違いについて学んでいきましょう。
本殿と拝殿は全く違うもの
本殿と拝殿の違いはその建造物が何のための施設かという役割の違いにあります。
本殿は神様の鎮座する場所であり、非常に神聖なものなのです。本殿に参拝していると思っている方もいらっしゃると思いますが、本殿は参拝客だけでなくその神社に使えている神職の方でさえ簡単には足を踏み入れることのできない場所なのです。
一方で拝殿は参拝専用の場所です。神社に行こうと思った時にお賽銭を入れて、鈴を鳴らしてとお参りする場所は拝殿になります。
拝殿しかない神社もある
数ある神社の中には、本殿と拝殿を兼ね備えたものもありますが、一方で拝殿しかないという神社も存在します。
奈良県桜井市にある大神神社や長野県諏訪市の諏訪大社が有名です。ご神体が山や湖など自然地形全体となっている場合に多くみられる形態の神社ですね。
拝殿が作られた理由
神社に拝殿ができたのは実は仏教の影響が大きいとされます。別々になったのは、神様が鎮座する本殿と俗世界で暮らす人々が同じ場所にあるのはおかしいという考えが広まったため。
仏教寺院では金堂と呼ばれる本尊を祀る場所と、礼堂という礼拝をおこなうところが一つのお堂の中に収められるのとは対照的ですね。
神社の摂社、末社って何?
大きい神社に行くと、本殿の隣や境内に他の神社があることがありますね。これらを摂社・末社と呼びます。
神社の本殿に祀られているのはその神社の主祭神となりますが、摂社・末社はそれ以外の神様が祀られています。多くの場合には主祭神の親類が入っていることが多いです。御子神や祖神ですね。その他で多いのは神話のなかで主祭神に助力したゆかりのある神様になります。
また、全く関係のない神様も中には祀られていることがあるのですが、この場合にはご利益の大きさから勧請されることもありますし、元々神社の主祭神であったものが引越しのために場所を譲らなければならなかった神様ということもあります。
神様とご縁を持ちたい方にとって、一度の参拝で神様家族みんなにあいさつができるラッキーな場所です。もし見かけた場合には合わせてお参りすると良いでしょう。