自然豊かな場所に行くと空気がおいしいですよね。
人によっては、この空気をマイナスイオンが多いからだと言います。ただ、滝などで多いと聞くけれど本当にイオンが存在するのでしょうか。
水が落下しただけで電離するとは考えられないですよね。ここでいうマイナスイオンとは何者なのか、解説していきます。
マイナスイオンは「-」の電気を帯びた分子の破片
パワースポットでよく話題になるマイナスイオンとは、主に水分子が分かれて、プロトンと呼ばれるプラスイオン「H+」と水酸化物イオン「OH–」に分かれたものになります。
川や森など自然豊かな場所には、水が多く存在しますよね。
そして、水分子がイオンに分かれるのは、実は以下のようなメカニズムであると考えられているのです。
植物の呼吸による水の蒸散
植物が根から吸ったお水は、葉を通じて空気中に蒸散されます。
水分が気化するときに周囲の空気中の水分子が電離して、マイナスイオンが発生するのです。
具体的には、植物の葉から水分が蒸発するとき、葉っぱの表面には小さな水が存在する事になります。水は気化して蒸気となるときに、比較的弱く結合している水素イオン(H+)が選択的に脱離されて、これが電離したマイナスイオン(OH-)と反応することで発生します。
水の蒸散の研究は歴史が長い
植物の水の蒸散によるイオン化に関する研究は古くから行われてきています。
最も初期の研究成果は、スウェーデンの科学者C. G. Barklaによって発表されたものになります。Barklaは、水の蒸散によるって発生するマイナスイオンについて、1908年に初めての報告をしています。
また、この水の蒸散によるマイナスイオン生成に関する研究は、多くの研究者によって継続的に行われており。現在でもさまざまな分野で応用研究が進められているといいます。
岩に水が衝突するとイオン化する
また、滝には多くのマイナスイオンがあるとされますが、滝の周りには風が吹いており、多くの水しぶきが舞い上がっています。
この水しぶきは、お水分子が集まってできていますよね。このお水分子は、岩や地面に当たることでマイナスイオンが発生することがあるのです。そのため、滝の周りには多くのマイナスイオンが含まれているとされているのです。
滝の場合には周囲にある植物と岩石への水の衝突によってマイナスイオンが発生。滝の周りに吹く風によって広くイオンが拡散していることで、美味しい空気となっている可能性が考えられています。
まとめ
今回はパワースポットでよく聞くマイナスイオンというものについてお伝えしました。
森や川、滝などがパワースポットであるとされることが多いですが、そのエリアの空気中の水分子が電離する事で発生している水酸化物イオンであるということがわかりました。
このマイナスイオンが身体に作用して癒しの効果が出てくるのでしょうね。ちなみに都会の空気や汚れた場所ではプラスイオンが多くなるといいますから、何かしらの影響はありそうです。