【体験談】くいしばり・歯ぎしりを治すことができた私の方法

歯ぎしりと私の戦い

社会人になって家を出た私。疲れのせいか頭痛や肩こりが酷いと実家で愚痴を言っていると息抜きのためにひさびさの家族旅行へ行こうということになりました。旅館では一家団欒の美味しいご飯と気持ちの良い温泉。
日本人はやっぱり温泉でしょうとリラックスでき、すっかりいい気分で眠りにつきました。

しかし翌朝、リフレッシュしたはずの心に衝撃が走ります。母からありがたい一言。

「あんた歯ぎしりしてたよ、うるさくて眠れなかった。」

これまで普通に生活してきて、全く気付かなかった夜の顔に出会ってしまったんです。

うるさくて眠れないほどの歯ぎしりってマズくないか?どうすればいいの!?

そこで、頼ったのが老先生の営む近所の歯医者さん。老先生曰く、歯ぎしりは健康な歯を痛めるのはもちろん、治療済みの歯の詰め物にも隙間ができやすくなり再び虫歯になるリスクが増すのだとか。

とにかくは歯ぎしりから歯を守るため寝るときにマウスピースを装着することになりました。

いくらギリギリ歯ぎしりをしてもマウスピースが衝撃を吸収してくれるし音も軽減。歯も守られてこれで安心と数年経ったある日、奥歯に経験したことのない激痛が走りました。掛りつけの医院は休診日。困り果てた末、急遽、開いていた歯医者さんに駆け込みました。

「奥歯…負荷の掛けすぎで倒れてますね。くいしばり、酷いでしょう?」

くいしばりと私の出会い

くいしばりってなんですか?歯ぎしりじゃなくて?歯が倒れるってどういうことですか?数々の疑問に初めて会ったばかりの若い歯医者さんが懇切丁寧に説明してくれました。

  • 就寝中、歯ぎしりする人は、起きている日中も歯をくいしばっている場合が多い。
  • くいしばって上下の歯がずっと触れている状況は「普通」ではない。(クレンチング症候群と名前がついて注意喚起されているくらい普通ではないらしい。)
  • 歯にとって「普通」ではない状況が続くと身体中に不調が出る。(頭痛、肩こりなど。)
  • 当然、口の中にもいろいろな不調が起こって大変なことに。(歯茎下がり、歯周病、知覚過敏、歯にヒビが入る、虫歯になる、歯がぐらつくなど。)
  • マウスピースをしても歯の根元にはずっと負担がかかっている状態が続いている。

ゆえに歯が倒れる事態を招いたという。くいしばり、怖い怖すぎる!愕然としている私に先生は言いました。

「くいしばりを治しましょう。治ったら良いことしかない。ただ、強い意志が必要です。」

くいしばりを完全に無くす方法|くいしばりは必ず治る!

くいしばりも歯ぎしりも最初の原因はストレス。でもだんだんそれが癖になりストレスが有ろうと無かろうと常にくいしばっているという歯にとっては最悪の状況に。

「癖だと自覚してやめる努力をすれば必ず治る!」

先生の熱弁にくいしばりを改善すべく一念発起しました。

くいしばりが治って改善した身体の不調はコレ!

先生の薦めでマウスピースを卒業して歯と歯が触れている自覚を持つことから出発しました。

先生から教えてもらった後述の訓練を進める中でまず日中のくいしばりが改善し、次に就寝中の歯ぎしりも治まっていくのを実感しました。

疲れだと思いこんでいた頭痛・肩こりも軽減。下がっていた歯茎が正常な位置に戻ったころには酷かった知覚過敏も治り、本当に良いことしかない。

先生の熱弁の理由が解りました。くいしばりが原因で頭痛や肩こり口の中の諸症状に悩まされている方は、ぜひ強い意志を持って挑んでほしい。くいしばりの改善方法をご紹介していきます。

【ステップ1】くいしばりの認識

とにかく起きているときは意図的にくいしばっていない状況に自分を置く努力をします。

くいしばりの恐ろしさをインプットする。その恐怖が原動力。

私の場合は歯が倒れた激痛と先生からの丁寧な説明によってインプットされました。

部屋のいたる所に貼り紙する。「くいしばらない」「歯と歯を離す」「顎の力を抜く」

くいしばりはまず自覚すること。でも無意識に行っている癖なので思い出す癖をつけて習慣を上書きしていきます。

自分の持ち歩く品物にも思い出しキーワードをつけておく。

「歯」「アゴ」という短い単語レベルの言葉でOK。スマホ、スケジュール帳、財布、PC、仕事用ファイルなど、剥がせるタイプのシールに書いて、目に付くところに貼りまくり出先でもとにかく思い出す癖をつけます。

思い出す癖がついてくる頃には歯と歯がぶつかっただけで不快感がわくようになります。

【ステップ1】くいしばりを回避する

日中、不意に歯をくいしばろうとする、上下の歯がぶつかる、不快なので思い出して顎の力を抜き歯と歯を離すという逆転現象が発生。ここまでくれば、起きているときのくいしばりはほぼ改善。次は就寝中のくいしばり&歯ぎしりの改善です。

寝る前に口を開けたり閉じたり。顎の力をしっかり抜く。

くいしばるのは眠りの浅い時です。深い眠りの時には自然と力が抜けくいしばっていない状態。寝入るタイミングで意志を持って顎の力を抜いておくとそのまま深い眠りに移行できます。慣れるまでは顎の力を抜きつつ口を半開きにしておくのも効果的。

布団の中で「くいしばらない・くいしばらない・くいしばらない」と唱える。

起きているときの習慣づけは出来ても寝てしまうと無意識の世界です。夢の中でもくいしばらないことを思い出すように、効くと信じて自己暗示をかけます。

二度寝に注意。うとうとしながらも思い出す。

眠りが浅い時がくいしばりポイントです。せっかく夜を乗り越えたのに朝方にくいしばって歯ぎしりしたら勿体ない。うとうとして気持ちの良い時こそ顎の力を抜く、歯と歯を離すと意識します。

実践していくうちに、起きているときと同様に歯と歯が触れると違和感に襲われる状況に。
眠りが浅くなる、顎に力が入る、歯と歯が触れると気持ちが悪くて寝ていられないという逆転現象の末、くいしばり&歯ぎしりをせずに眠れるようになります。

まだあった!くいしばりが治ると良いことしかない。

「口の中の環境が改善したのでモノをよく噛んで味わえるようになりました。」先生に報告すると「くいしばりが治って歯の寿命も延びると思います。これからずっと長く美味しくご飯が食べられますよ」と嬉しそうに言ってくれました。

更に顎の力が抜けたおかげで、無駄に発達していた頬や首の筋肉がほぐれてフェイスラインが整った実感があります。

また、私の心の在りようも変化していきました。「歯をくいしばって頑張る」を信じて、何事も真面目に行うことこそ正しいと信じていたことに気付かされました。奥歯が倒れるほど気合を入れて生きるということを実践してきましたが、別に歯をくいしばらなくてもらなくても大丈夫だと真に理解できました。心や身体に負担無くてもパフォーマンスを維持できるということを知ることが出来て、本当に良かったと思います。

たかがくいしばりと思って甘く見てはいけません。身体が不要な力が入りすぎているよということを教えてくれているのです。

まとめ

最近は「くいしばりをやめましょう」と歯科医や精神科医に言われている人は多いようですが、なかなか実践できないという話を聞きます。

私の経験から言えるのは、くいしばりは治そうという強い決意さえあれば確実に治せるということ。今回紹介した方法は試してみる価値があります。心にも身体にも必ず良いことが起こりますよ。おススメです!

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