戸隠神社のおみくじの解読【71~80番】

戸隠神社のおみくじの意味がわからない。祝詞をあげながらいただく神様からのメッセージですのでできれば正しく受け取りたいですよね。そんな方のために戸隠神社のちょっと読解が難しいおみくじの意味を解説しています。

番号によって確認ページを準備しております。知りたい番号をクリックしてください。

戸隠神社御神籤文

1番~10番
11番~20番
21番~30番
31番~40番
41番~50番
51番~60番
61番~70番
71番~80番

ネット上に画像や文章があるもののみ記載しております。不足しているものについて知りたい方は、お手数ですがお問い合わせフォームに全文をご記載の上連絡いただければ追加掲載いたします。

戸隠神社のおみくじの構成

戸隠神社の構成は一般的なおみくじとは異なっています。

①「○○の兆」と書かれたタイトルと漢文

ここで書かれている「兆」とは、読み方が「うらかた」とか「ちょう」となっており占いの結果という意味があります。内容は古事記や日本書紀などの日本の歴史書などに書かれている場面についての説明がなされます。実は古事記は宇宙誕生から国が作られていく様を表されているのですが、その場面を漢文で紹介する形がほとんどです。

②吉凶の記載

戸隠神社のおみくじは、日本全国神社仏閣は多々あれどあまり見かけないタイプの吉凶の順番になります。大吉・吉・小吉・末吉・平吉の他に珍しい「たいら」「向吉」という結果が出る珍しいものです。向吉は「きちにむかう」という読みで現在は良くないが徐々に良くなるという意味です。

「平」については末吉と凶の間などとも説明されており、内容を見てもそれほど目立って嬉しい内容ではないかもしれない。ただし、元々戸隠山が仏教の聖地であったことや、神道の考え方を心に留め置くと吉でも凶でもないという状態はニュートラルな状態であるとも考えられ、好ましい状態とも受け取れる。受け取り方次第ですが、レアなおみくじということもありラッキーと思うのも良い。

③漢文の場面の説明と今後のアドバイス

「是は~」から始まる部分は、特に重要なメッセージが書かれています。漢文で書かれた場面から読み取れることと占いの結果は対応しており、あなたの現在の状況からどのように今後振舞うのが良いのかというアドバイスが対になって書かれています。「心穏やかに」や「人の言うことをききましょう」、「願いは叶うから安心して」などの内容が書かれているものが多いです。吉凶の表記だけでなくこちらの部分をしっかりと読み込み、今日から実践していくことをおすすめします。

④各項目ごとの良し悪しの説明

「○此れは~」以降の部分は、一般的なおみくじにも書かれる健康や商売、結婚などの個別事項に関してひとつずつ回答してくれる形で進みます。特におみくじを引く段階でアドバイスが欲しいと思った項目について参考にするのが良いでしょう。また、信心するべき神様についても紹介してくれます。今後の神社めぐりの参考にされるのが良いでしょう。

構成についてわかったところでようやく本番です。番号順に意味を解説していきますのでご確認ください。

戸隠神社おみくじ 72番

第七十二番 御幸代兆

『小吉』

是は何事によらず、是まで仕来し生業を固く守りて勤むるときは、心労無きの占方なり。其業をかへ、他の事をうらやむ時は 忽仕合悪くなりゆくべし、商人はもと手を失ふにいたる、恐慎みて心を動す事なかれ、盗難を防ぐべし。

○此は三島の大神を信心すべし、病事は大に長びくべし、方角は西南の方よし、失物は当分出ず、年月を過ぎて後に出づ、待人遅くくる、旅立ちひかへめにすべし、家造引越、人をかゝへ、職を改むること、縁談などよくく心すべし、公事訴訟ごとなどはひかへ住所は安穏にすべし生死は十に七つは生く、勝負事はつつしむべし、何事もひかへめにしてよし、金銭によらずやりとりの事はかばかしからず

内容を確認する
これまで続けてきた生業を堅実に守っていけば、心配ないという卦である。商売替えをしたり、他の仕事をうらやむようなことがあれば、よくない結果になる。他の仕事がいいかなと思ったりすると仕事の上で問題が発生し、商売人は元手を失う。盗難に気を付けよ。

・三島大神を信心しましょう。大山祇命(おおやまつみのみこと)、積羽八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)を信仰しましょう。

・病気はかなり長引くであろう
・方角は南西が良い
・遺失物は当分見つからないが、年月を経てから見つかる
・待ち人は遅いが会える。
・旅行は必要がなければ避けましょう
・新築、引っ越し、人を雇って商売替えすること、縁談などは慎重にしましょう
・裁判に訴えるようなことはせず、平安な住居をこころがけよ
・生死に関わるような事故や病気があっても、70%の確率で生きる
・勝負事は控えましょう
・何事もひかえめにしておればよい、また金銭だけでなくとも人との貸し借りはよろしくない。

戸隠神社おみくじ 73番

第七十三番

塩土老翁量浪間行 無間勝間波造芹来

是はこれまで人々のすすめにより、よからぬ道にも入るの兆なり。心転変して愁いありといへども案の外正人の助を得て吉に向ふべし、渡りに舟の幸も有りて、末々たのもしき神くじなれども深く思慮をめぐらすべし。
此は八百万の神を信心すべし・病事は本服すべし・方角は西北の方よし失物は出づ・待人来る・旅立大によし・家造引越人をかかへ・職を求むるよし・商よし・人の力をかりてすべし・金主などもとめて手広にして仕合あるべし。訴訟事すべからず・損耗あるべし。生死は四分死六分は生く・勝負事は半吉なるべし・何事も慎み深く慈悲をこころにわすれざる時はおもはざる時はおもはざる幸いたるべし。

内容を確認する
このおみくじは今までは他人の人々の言うとおりにして、良くない道(悪いことしてました?)に入ってかもしれない。精神的に不安定となっているかと思いますが、思わぬ正しい人、真面目な人の助けを得て、吉に向かうでしょう。望んでいることが準備されているというような好都合の事もおこります、のちのちに嬉しいことが起こるというおみくじですが、きちんと先を考えながら行動しましょう。

八百万の神を信仰しましょう。

・病気は完治する
・方角は北西がよい
・失くした物は出るでしょう
・待ち人は来る
・旅は非常に良い
・家の新築、引越し、人を雇う、就職は良い
・商売はよい、人の力を借りて行うこと。お金のある人とつながり広く行えば幸せになる。
・訴訟事は避けるように、消耗します。
・生死にかかわることは60%は生き、40%は死ぬ。
・勝負事は半々でしょう。
・どんなことにも謙虚さ慈悲の心さえ忘れなければ、思わぬ時に思わぬ幸運があるものです。

戸隠神社おみくじ 74番

第七十四番 御長息兆(みなげきのうらかた)

綿積宮三年客寝 (わたつみのみやにみとせにたびねして)
故郷思御長息為 (ふるさとおもひみなげきはしつ)

『平』

是は心ともなく他国にありて、しきりに故郷を念ふの兆にして、人の情にほだされ又は帰国のこころおこりてとかく決定なさざる事あるべし。こころを貞正にして幸をもとむべし、当分は何事もはかばかしからず。

〇此は海の神を信心すべし・病事充分なる手当をなさばやうやく本服あるべし・方角は西の方よし・失物たずねがたし、水の中より出づ・待人来るとも止らず・旅立心すべし、商おもはしからず・元手を失ふにいたるべし・家造引越し・人をかかへる等見合すべし・訴訟事はかばかしからず・生死五分いき五分死ぬ・勝負事は勝なり・只ただ何事もはかばかしからず。

内容を確認する
意識せずとも故郷を離れているが、しきりに故郷を思うという兆しである。人の情によって、又は帰国する気持ちがおきて決定しなければならないことがある。心を静めて正しくし、幸運を求めましょう。しばらくは何事も物事が望ましい方向へ進まないでしょう。

海の神を信心しましょう。

・病気は充分な治療をすればだんだんと完治へ向かいます
・方角は西が良い
・失せ物は探し出すのは難しいが水に関わる所から出る
・待人来るも止まることはない。
・旅行は気をつけなさい
・商売は思わしくない。元手を失う可能性がある
・新築、引越し、人を雇うことは見合わせなさい。
・訴訟事はあまり上手くいかない
・生死にかかわることは五分五分です。
・勝負事は勝てる
・ただ全体的には上手くいかないので要注意。

 

戸隠神社おみくじ 75番

第七十五番 綿積宮兆(わたつみのみやのうらかた)

綿積神能量鉤母(わたつみのかみのはかりてつりばりも)
潮満乾玉母令得(しほのみちひきたまもえしめつ)

『吉』

是はこれまでさまぐ難渋の事有りといへども・人の助けを得て吉にむかふの兆なり。 一旦は住所をさるほどの事ありといへども・帰るべきの時あり・縁談とゝのひ・失物出づべし・何事もおもひの外幸あり。身に過ぎたる宝など手に入る事あるべし。此は海の神を信心すべし、病事は長しといへど、追々本服の時いたるべし・失物は海川の中にあるべし・待ち人すみやかに来る・旅立大によし・商は売先買込ともによろし・やる手引手に利潤有るべし・家造家移り・人をかゝへ職につくよし・生死は十に十生く・勝負事は十ぶんの勝なり・何時もおもひ立つ事すみやかにしてよしとしるべし。

内容を確認する
今まで困難なことがあったけど、他者の援助を得て良い方向へ向かいます。現在の住まいを出て行くことがあるかも知れませんが、帰るべき時期が来ます。縁談はまとまり、失ったモノも出てくるでしょう。何事も想像以上に幸せがあります。また、身分不相応な貴重な物が手に入ることもあるでしょう。

海の神様を信仰して下さい。

・病気は長引くかも知れませんが必ず治ります。
・方角は西の方が良いでしょう。
・なくした物は海や川の中にあるでしょう。
・待っている人がいればすぐに来てくれるでしょう。
・旅行はとても良いでしょう。
・商売は売るのも買うのも良好で、行うことに利益が上がります。
・家の新築や引っ越しは、人を使って仕事としても良いでしょう。
・生死に関わることは100%生きる
・勝負事も十分に勝機があります。
・いつでも思い立ったことをすぐに実行して良いでしょう。

戸隠神社おみくじ 77番

第七十七番 鵜羽産屋兆(うのはうぶやのうらかた)

潮時急成弓嶋鳥鵜羽未合間
(しおどきもはげしくなりてしまのとりうのはもいまだふきあへぬまに)

『平』

是は心せはしく取り乱したるさまを、人にみらるゝの兆しにて、物にはずるの心あり。或(あるい)は出世して時めくといえども、其のおいたちを人にしらるゝのかたち、氏無くして玉の輿に乗るといふが如し、慎み深ければさしたる過ちあるべからすと知るべし。

○此は不二の大神を信心すべし、病事は本服すべし、女は安産するなり、方角は辰巳の方よし、失物出る
・待人は来る
・旅立あしかるべし
・商おもいの外に徳分あるべし
・家造り引越しは急ぎなすべし、幸あり、遅い時はさまたげあり
・嫁どり婿どり人をおく主どり奉公にいづるによし
・生死は十に八つ九つは生く
・勝負事は勝としるべし
・何事もひかへめにするときは成就すること疑ひなし。

内容を確認する
このおみくじは、心が焦りや不安から取り乱している様子を他人に見透かされてしまう兆候が出ています。思い通りにいかない可能性があります。もしくは、出世して目立つようなことはあっても、知られたくない過去のことなど人に知られるようなことがあります。家柄や育ちが悪くとも、地位やお金を持つ方に見出だしてもらうような状態です。つつしみ深い行動をとれば、大きな問題はないでしょう。

富士の神様を信心しましょう。浅間大神ともされる木花之佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)を信仰しましょう。

・病気は完治する
・女性であれば安産になる
・方角は南東がいい
・失くした物は出る
・旅行は悪くはない
・商売は思っていないところに利益が発生するでしょう
・家の新築や引越しは急いで行いましょう、幸せがあります。一方遅くなると障害があります。
・嫁とり婿とり、人を雇う、主人に仕えて奉公に出るは良い
・生死に関わることは、80~90%は生きる
・勝負事には勝つので大丈夫でしょう
・何事も控えめにすれば物事は必ずうまく行きます

戸隠神社おみくじ 78番

第七十八番 赤玉神詠兆(あかたまみうたのうらかた)

赤壁御歌詠白玉 君之儀装稱坐鳬(あかたまのみうたよましてしらたまの きみがみよそひたたえましけり)

平吉たひらきち

是は一旦人を恨む事ありて我より隔つといへども又恋しきことありて物言ひかはすの兆しなり、或は又人に愛でらるゝこともあるべし。

○此は遠敷の大神を信心すべし
・病事は初に驚ほどのことありといへども日のたつにしたがひよき方にむかふべし
・方角は北の方よし
・失物出でがたし
・待人来ず
・旅立あしかるべし
・商は売買とも平なり
・家造引越し・人をかゝへ職を求むるよし
・縁談半吉
・訴訟事かなひがたし
・勝負ごとまけあり勝あり定まらず
・生死十に七八分生く
・何事もあしきにはあらねどもはかばかしき事なし
・心長くすることはよしと知るべし。

内容を確認する
此の運勢は、一度人を恨んで仲違いをして疎遠になっていても、叉懐かしくなり言葉を交わすようになるきざしです。或いは叉人に好意をもたれる事も有るでしょう。

遠敷の大神を信じましょう。若狭彦神社(上社(若狭彦神社)・下社(若狭姫神社))、神様はそれぞれ彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、豊玉姫命(とよたまひめのみこと) になります。

・病気は最初に驚く程の事が有っても、日がたてば快方に向かうでしょう。
・方角は北のほうが良いでしょう。
・紛失物は見つかり難いでしょう。
・待ち人は来ないでしょう。
・旅行は悪い、中止したほうが良いでしょう。
・商売は普通
・家の新築
・引っ越しや雇用・求職は良い。
・縁談は半吉。
・訴訟は負ける。
・勝負事は買ったり負けたりで不安定でしょう。
・生死を分けるような時は7,8割は生きる。
・何事も悪くはないでしょうが、思うようにはいかないでしょう。気持ちを気長に持つ事は、良いことだと思いなさい。

 

戸隠神社おみくじ 80番

第八十番 白橿原宮兆(かしはらのみやのうらかた)

白橿原宮初国知食(かしはらのみやにはつくにしろしめす)
天皇乃御世波萬代(すめらみことのみよはよろずよ)

『大吉』

是は末の子にうまれても惣領の役をつとむべし。上たる人はよく国家を治め下たる者は其の家を治め廃れたるを起こし、耐えたるを継ぎ行末益ます栄え、労して功あるの兆なり。猶も子孫繁昌し目出度き事の数々限りあるべからず。

○此は天津神地津神を尊とみまつるべし、病事は日ならずして本服すべし、方角は南西の方がよし、商い買込十分売先十二分の仕合わせあるべし、家造り家移り至りてよし、嫁とりむことり人をひとをかかへるによし、生死は生く、訴訟事叶ふ、勝負事勝つべし、何事も思ふ事とげずといふ事なく、願い事かなはずといふ事なし、善種を蒔き置きて豊年を見るが如し、萬事吉兆と知るべきなり

内容を確認する
たとえ末子として生まれても、長子の役割をつとめるのが良い。身分や地位の上である人は立派に国家を治め、下である人は自分の家を治め、家のすたれたのを復興し、血筋の絶えたのを後継し、将来はどんどん栄え、はたらきも多く手柄を立てるという兆しである。ますます子孫は繁栄してめでたいことが数々際限なく起こるだろう。

天津神(あまつかみ)・地津神(くにつかみ)全ての神様を尊び信仰しましょう。

・病気は長引かずに完治するだろう。
・方角は南西が良い。
・商売は、買う方が10なら売れる方は12というような儲かる幸せがあるだろう。
・新築や引っ越しは、たいへん良い。
・嫁取り・婿取り良し、経営者は雇用するのも良い。
・生死にかかわることは、生きる方になる。
・訴訟事は思い通りになる。
・勝負事は勝つだろう。
・なんでも思い通りにならないことはない、願い事は全てかなう。今まで善根を施してきたから、それを収穫するように豊かな実りがあるだろう。どんなことが起こってもすべては幸運の前触れと知っておくように。

 

 

 

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