山形県鶴岡市・由良。
透き通る海と白砂の美しい海岸に、ぽっかりと浮かぶ小島があります。

その名は白山島(はくさんじま)。島の中央部に鎮座するのが、海に抱かれた祈りの社 白山神社 です。
石の参道を渡り、海風に吹かれながら階段を登ると、そこには静謐な神域が広がります。
まるで東北の“江の島”と呼びたくなるような、どこか懐かしくも神秘的な景観です。
御祭神

主祭神
菊理媛命(くくりひめのみこと)
白山信仰の中心となる女神で、
「縁を結び、和をもたらす神」
として知られています。
古代神話『古事記』では、イザナギとイザナミの仲を取り持ったことから、調和・結び・浄化 の神として厚く信仰されてきました。
相殿神(側神)
伊邪那伎命(いざなぎのみこと)
伊邪那美命(いざなみのみこと)
天地創造の神であり、日本の国土と多くの神々を生み出した 国生みの御祖神。
ご利益
由良の白山神社は以下のような御神徳があるとされています。
- 海上安全
- 大漁満足
- 五穀豊穣
- 商売繁栄
- 交通安全
- 縁結び
白山神社の由緒と歴史
白山信仰は、加賀国(石川県)白山を総本山に、全国へと広がった山岳信仰です。
東北地方では出羽三山信仰とも深く結びつき、海航安全や良縁を願う人々の祈りの場として守られてきました。
由良の白山神社も、海路と信仰の交差点として発展し、地元漁師の安全祈願や、海を渡る旅人の心の拠り所として歴史を刻み続けています。
みどころ・パワースポット
神社の見所やパワースポットを紹介します。
海を渡る参道

車でアクセスすると、海岸が見えると同時に見えてくる白山島。
神奈川湘南の江の島のように長く続く石橋があります。この海の上にかかる参道は素晴らしいですね。
良い神社は聖域を守るために、川など水で結界をしていることがありますが、白山神社は海の水。これ以上ない清めの力を感じます。
手水舎

拝殿

参拝した当日は拝殿の改装工事中でした。
これから綺麗になると思うとワクワクしますね。瓦屋根が特徴のお社です。
島の上の遥拝殿

神社にある長く続く270段の石段を登ると階段を上った先には、お社があります。こちらは遙拝殿となります。
そこから見下ろす海がきれい。この島の神様にご挨拶するには是非上まで登ってほしいところです。
雨の後などは滑りやすいので、ご自身の装備などと相談して安全を第一に考えましょう。
観光のポイント
アクセス:JR鶴岡駅からバス、または車で約30分
周辺スポット
- 出羽三山神社
- 鶴岡市立加茂水族館
- 由良温泉