秩父地方を長いあいだ守護してきた秩父神社は、関東でも屈指の歴史ある神社です。その歴史は、崇神天皇の時代に知知夫彦命が初代国造として現在の秩父地方である知知夫国を治めるよう命じられたときに、祖先にあたる八意思兼命を祀ったことに始まります。
八意思兼命は、天の岩戸に閉じこもった天照大御神を外に出すための方法を考えたことで知られる知恵の神様。允恭天皇の時代には、知知夫彦命も子孫である知知夫狭手男によって祀られることに。平安時代に入ると、秩父神社を保護してきた豪族の衰退と共に、秩父神社は徐々に力を弱めていきます。
その後、秩父平氏が信仰していた妙見菩薩を祀ったことをきっかけに、秩父神社への信仰は仏教の妙見信仰と合わさったものに変化。秩父大宮妙見宮として栄え、力を取り戻していったのです。妙見宮は明治時代に至るまで人々の信仰を集め続けましたが、神道と仏教が分けられる政策がとられると、妙見菩薩に代わり天之御中主神がご祭神とされました。天之御中主神は、妙見菩薩と同一の存在として信仰されていた神様です。同時に社名も本来のものに戻され、現在の秩父神社になりました。
秩父神社の御祭神
八意思兼命
知知夫彦命
天之御中主神
秩父宮雍仁親王
神社の見所とパワースポット
秩父神社の見どころは、社殿に施された色鮮やかな彫刻群。社殿正面の「子宝・子育ての虎」は、子宝や子どもの健康にご利益があるとして注目されています。本殿の西側に彫られているのは「お元気三猿」。三猿といえば日光東照宮の「見ざる・言わざる・聞かざる」が有名ですが、秩父神社は反対の「よく見て・よく聞いて・よく話す」健康長寿を表す姿をしています。
北辰のふくろう
知恵の神様として知られるオモイカネの神使として考えられたフクロウをモチーフとした彫刻。本殿北側にあり、身体は本殿側を向き、顔は北を向くという格好になっている。北側の「北辰の梟」は、体は本殿のある南側、顔は北側を向いているのが特徴。これは、妙見菩薩が北極星を神格化した存在で、北の方角から現れるといわれているため。梟は知恵の象徴とされていることから学力アップのご利益も。
つなぎの龍
東を守るとされる青龍が、本殿東面に彫られていて、青く美しい。
東側の「つなぎの龍」は鬼門の方角を守護している存在。昔、天ヶ池で暴れていた龍が、この彫刻を鎖でつなぎ留めることで現れなくなったという伝説が残されています。
写真撮影しましたが、なかなか眩しくてはっきりと撮影できずすみません。ただ、虹のような綺麗な線が入っていて個人的には綺麗に撮影できたのではないかと思っています。
秩父神社を訪れた際には、社殿を彩る動物たちの、どこかユーモラスな姿にも注目してみてください。
手水舎
地図
近くのオススメスポット
食べておきたいグルメ
秩父は蕎麦の産地として知られ、秩父そばが名物です。同じく秩父名物である豚みそ丼やわらじカツ丼と、秩父そばがセットで楽しめるお店もあります。
私が利用したお店は「野さか」。人気店ですのでお昼時などは行列など待ち時間がでる可能性があります。
にんにくが効いたお味噌とそれが焦げた香ばしさがあって凄くおいしいです。
神社参拝とあわせていく方が多いのか、女性の一人客の方も多くいらっしゃいました。