速川神社はどんな神社?
宮崎県西都市に鎮座する速川神社。
合格祈願の神社として地元の方に慕われている山深い場所にある神社。御祭神は4柱の祓戸の神さま。祓戸の神さまに良くない運気を祓ってもらい、境内で清浄な気を浴びて運気を上げたい方におすすめの神社になります。
お参りするために体力がいりますが、境内に満ちた清浄な気を浴びれば、とてもスッキリした気持ちになれるはず。
速川神社の御祭神は?
速川神社の御祭神は、祓戸大神(はらえどのおおかみ)と呼ばれる4柱の神さま。
4柱の神さまのお名前は、瀬織津比咩命(セオリツヒメノミコト)、速開津比咩命(ハヤアキツヒメノミコト)、気吹戸主命(イブキドヌシノミコト)、速佐須良比咩命(ハヤサスラヒメノミコト)といいます。
4柱の祓戸大神(はらえどのおおかみ)は、良くないこと・罪・穢れなどを、チームプレーで祓っているのです。
瀬織津比咩命(セオリツヒメノミコト)が川から海に流し、河口で速開津比咩命(ハヤアキツヒメノミコト)がそれらを飲み込み、飲み込んだのを確認した気吹戸主命(イブキドヌシノミコト)が根の国・底の国に息吹を放ち、そこに放たれた良くないものを速佐須良比咩命(ハヤサスラヒメノミコト)が消し去ります。
祓戸大神(はらえどのおおかみ)が4柱とも祀られている神社は他に、滋賀県大津市の佐久奈度神社、東京都港区の日比谷神社が有名ですよ。
速川神社の歴史とそれにまつわる神話は?
速川神社の創建の由来ははっきりしていません。しかし、神社の伝承によると創建は悲しい物語に由来します。
高天原から天下りした瓊瓊杵命(ニニギノミコト)には、お供してきた神々が大勢いました。
そのお供のなかに、祓戸大神(はらえどのおおかみ)の一柱である瀬織津比咩命)がいらしたのです。
ところが、瀬織津比咩命は速川の急流に足を取られ、そのまま亡くなってしまいます。瓊瓊杵命はその死を嘆き悲しみ、瀬織津比咩命の御霊を慰めるため、この地に祠を建てて祀りました。
その祠が、速川神社の由来だといいます。
中臣の大祓詞に「速川の瀬に座す瀬織津比咩命という神」という言葉が含まれていることから、この祠は中臣の大祓詞が成立した頃(飛鳥時代〜奈良時代)には信仰されていたと考えられます。また、江戸時代の1764年(明和元年)に生まれたこの土地の庄屋・児玉実満が書き残した文献史料に、速川神社のことが書かれているので、江戸時代には鎮座していたのは間違いありません。
速川神社は、明治時代に他の神社の境内社として祀られたあと、1925年(大正14年)に現在の場所に遷座して独立した神社となました。
速川神社のみどころとパワースポット
西都市の山の中に鎮座する速川神社。
最寄りのバス停から、あるいは駐車場に車を停めてから、本殿に参拝するまでに20分程度の山道を登ります。かなりの距離を歩きます。
国道219号沿いに建つ一の鳥居をくぐったら、川まで降りていき、橋を渡って対岸へ。道路沿いにある一の鳥居から本殿までは1キロ弱の道のり。
前日に雨が降っいたので、結構な濁流でした。晴れている日の方が安心して参拝できますね。上流の一ツ瀬ダムで放水される増水しますので、サイレン音が鳴っているかどうかは注意しましょう。
対岸に渡ったら、山道を登って本殿を目指します。
杖が用意されていますから、借りるとちょっとだけ楽になるかもしれません。
参道の湧き水
山道の参道途中には、湧き水の御手洗がありますから、途中で喉を潤すのもおすすめです。大自然からの湧き水はパワーをいただけると思います。
手水舎
本殿
本殿裏の滝
参拝の方法
本殿に参拝するときは、まず社務所でお供え物の購入をしましょう。
卵一包(2個入り)とローソク2本(100円)をお供えものとしてもち、昇殿して参拝します。
ローソクは参拝者の顔を照らして神さまにお見せするもので、卵は瀬織津比咩命(セオリツヒメノミコト)に仕えている御眷属様の蛇神にお供えするものなのだとか。
速川神社周辺の見どころと名物
近くの温泉としては、西米良温泉ゆたーとという施設があります。山道を歩いた疲れを、ナトリウム炭酸水素塩泉で癒やしましょう。
お肌がすべすべになると評判の温泉。西米良温泉ゆたーとでは、温泉だけではなく、速川神社近辺の山で採れた山菜や鮎などの川魚、シカやイノシシを使った料理を味わうことができます。時間に余裕がある方は是非。
速川神社へのアクセス
・公共交通機関を利用する場合
JR九州日豊本線佐渡原駅より西都バスセンター行きバス乗車約30分、バス停御舟通り下車、御舟通りバス停より西米良温泉ゆたーと方面行きバス乗車約20分、バス停杉安ダム下車徒歩10分(一の鳥居まで)
*宮崎空港から佐渡原駅への移動時間は特急列車利用で30分弱です
・車を利用する場合
東九州自動車道西都IC下車、県道26号、国道219号経由約40分(一の鳥居そばの駐車場まで)
まとめ
宮崎県西都市に鎮座する速川神社。
4柱の祓戸大神(はらえどのおおかみ)が祀られています。
詳しい創建の由来は不明ですが、伝承では瓊瓊杵命(ニニギノミコト)が瀬織津比咩命(セオリツヒメノミコト)を偲んで祀った祠が由来なのだとか。
山の中にあり、本殿までは国道沿いの一の鳥居から1キロ弱の山道を歩かなければなりません。本格的な登山靴を履いていくほどではありませんが、サンダル履きはダメです。参拝前にトレッキングシューズを準備するのをおすすめします。