ニニギノミコトは天孫降臨神話の主役となる神様
アマテラスオオミカミが高天原で得た神聖な稲穂を持って現在の宮崎県の日向に降り立ったとされます。地上で豊かに実る稲穂を意味するその名前から稲作農耕の期限を象徴しています。
妻はコノハナサクヤヒメという美人の神様
アマテラスオオミカミは子神の天之忍穂耳神(アメノオシホミミ)を地上である葦原中国を治めるように命じましたが、代わりにアマテラスオオミカミの孫にあたるニニギノミコトに降臨するように命じます。
ニニギノミコトは天孫といわれ、この地上に降り立ったこの場面が有名な「天孫降臨」です。
天孫降臨はどこで起こったの?
地上に降り立った地とされる場所は各地に伝承が残っています。その中でも特に有名なのが宮崎県臼杵郡の高千穂岳と霧島連山の高千穂峰です。天孫降臨は複数回行われているとも考えられるため、どちらが正しいということはないと考えます。
どちらもエネルギーの高い山で、降り立つにふさわしいパワースポットです。
天孫降臨は三種の神器として、天皇の象徴ともなっている八咫鏡(やたのかがみ)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)、八尺の勾玉(やさかのまがたま)をニニギノミコトに渡して行われたとされます。
天孫降臨に関係のある神様
①天児屋命(アマノコヤネノミコト)、布刀玉命(フトダマノミコト)、天宇受売命(アメノウズメノミコト)、伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)、玉祖命(たまのおやのみこと)の五伴緒(いつとものお)
②思金神(おもいかねのかみ)、手力男神(アメノタヂカラオ)、天石門別神(あまのいわとわけのかみ)
ニニギノミコトの神話エピソード
生まれてすぐに地上を統治するように言われた、働き者の神様。言われたとおりに地上に降り立ちます。
地上降りた時に出会ったのが、コノハナサクヤヒメ。一目惚れしてすぐに結婚を申し込みます。結婚は問題なくできたのですが、父親であるオオヤマヅミノカミが妹であるイワナガヒメノミコトを一緒にもらってくれといいましたがニニギノミコトは断固拒否。理由は「不細工だから」という、面食いでわがままな一面も。神話によればこのエピソードによって人間の寿命が設定されたといわれます。
また、結婚してコノハナサクヤヒメと一晩をともにすると、直ぐに妊娠。これに疑いを持ってしまう、可愛らしい面もあります。色々問題があるように見えますが非常に人間らしくて愛嬌がある神様です。
別名
日子番能邇邇芸命(ひこほやのににぎのみこと)
天津彦火瓊瓊杵尊(あまつひこほのににぎのみこと)
ご利益
国家安泰・子孫繁栄・五穀豊穣
祀られている主要神社
霧島神宮(鹿児島県霧島市)
新田神社(鹿児島県薩摩川内市)
高千穂神社(宮崎県西臼杵郡高千穂町)
国見神社(奈良県御在所市)