神社参拝をするとき、神様へ失礼のないようにと考えると正しい作法を知りたいところ。
今回は参道の右側、左側、どこを歩くのが良いのかについて考えをまとめていきます。
とりあえず、「真ん中はNG」なのは守りましょう
神社の参道をみて右側か左側の前に、大切なことがあります。
参道の真ん中は神様の通り道なので歩かない
ということです。神社の参道の中央は「正中」という名前がついている場所なのです。正中は本殿の中央にあるご神体からまっすぐに続いている道。この道は神様が通る場所ということになります。
神聖な場所なので横切る必要があるときでも、注意が必要です。神社の神主さんや巫女さんのなかには、正中を通る時に立ち止まって、本殿に一礼をしているのを見かけることが多いです。
私もそれに習って、同じようにお辞儀をしてから参道を渡るようにしています。
右側通行か左側通行かを見極める方法
それでは、今回の本題の左右どちらがマナーとして正しいのかについてです。
伊勢神宮からみる参拝の左右順路について
神社の正しい参拝について考えた時、伊勢の神宮は日本の中心的お宮ということで、参拝の参考になると思います。
実は、外宮は左側通行です。右側にある内宮は右側通行となっているのです。
つまり、右側なのか左側なのかは決まっていない。あるいは、神社によって異なるという考え方がいいように感じます。ちなみにこれを見極める方法も、伊勢神宮から考えられるのです。
手水舎が参道を本殿へ向かう方向を向いて左にあれば左側通行、右にあれば右側通行となっています。内宮のお清めといえば五十鈴川。実は右側にあるのです。一方で外宮は左側に手水舎となっています。
神社へ行ったときに、手水舎の位置を見て判断するというのがひとつの考え方となります。
不二阿祖山太神宮
不二阿祖山太神宮とは、富士山の東北側の麓にある日本最古の神社とされているお宮です。富士山麓に栄えた古代文明の富士王朝の中心的な天皇家に縁ある神宮だそうです。
こちらの神社「三柱鳥居」というのが有名なのですが、参拝の作法について詳しく説明してくれています。
不二阿祖山太神宮によると、
男性は左側、女性は右側を通る。
という作法が紹介されていました。
男性は火の気が多いので、左の水気を足すために左側通行。女性は水の気が多いので、右側を通って火の気を足して通ります。左は「『火たりる』でひだり」、右は「『水きわまる』でみぎ」と音とも関係しているということでした。言霊の考え方ですね。
なかなか面白いパワースポットで神社庁の神社ではないので、文化が違うかもしれませんがこちらの神社の考え方もひとつ興味深いものがあるので参考にしてみてください。
体のエネルギーの流れから
エネルギーは左側から受け取って、右から放つというのが古くから考えられている基本的な流れ。
仏像の手のひらも、ほとんどすべてが左手が空へ向かっていて何かを受け取れそうな形をしています。逆に仏像の右手はというと、正面をむいていて何かを拝む人々へかざしてくれているような姿勢となっています。
神社も同様に考えるという方法があります。
神社の本殿いらっしゃる神様が私たちに向き合う形となった時には、本殿を向いた状態で右側を歩くと受入れてもらいやすいということになるのです。つまり、参拝の時の参道は右側通行ということになります。
神様からみてエネルギーが円滑に循環するように歩くという考え方ですね。
混んでいる時には流れに乗るのが吉
年末年始や観光名所になっている神社のゴールデンウィークなど、いつもの神社よりも人が多く参拝する時期があります。
この時に注意してほしいのが、自分が思う正しい参拝方法を守るために流れに逆らわないということです。シンプルに迷惑ということもありますが、混雑下で生まれた流れは自然なものなのです。
自然に調和するということも大切なことですから、あまり我を出しすぎずに謙虚に参拝しましょうね。
これだけしっかりと調べて参拝しようとしているという気持ちはきっと神様も受け取ってくれると思いますよ。