紫香楽一宮「新宮神社」(滋賀県甲賀市)|焼き物の町に鎮座するお社

紫香楽一宮「新宮神社」とは?

滋賀県甲賀郡に鎮座する紫香楽一宮「新宮神社しんぐうじんじゃ」。非常に歴史の古いお社で、飛鳥時代に創建されました。

焼き物の町・信楽に鎮座する神社には、主祭神3柱の神さまの他に、火と土の神さま、陶芸の開祖が祀られています。

近年、パワースポットとしても有名になっており、信楽がドラマのロケ地となったことで注目を集めて参拝客も増えています。

3柱の神さまのご利益をいただくだけではなく、鎮座する信楽の町を楽しむことができる。それが、紫香楽一宮「新宮神社」です。

紫香楽一宮 新宮神社の御祭神

素戔嗚命(スサノオノミコト)
櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)
大山津見神(オオヤマツミノカミ)

素戔嗚命は、農業と防災除疫を司り、歌人を守る神様。御利益は、病難などの諸難除け、文学・学問上達です。またその妻となる神様である櫛稲田姫命は、稲田を守る神様です。ご利益は五穀豊穣、夫婦和合、縁結び。大山津見神は、海の神・酒の神としても知られる、日本の山の神さまの大元締めの神様で、ご利益は農業、漁業などの保護、商工業の発展などになります。

その他に、信楽らしく、境内の外にある摂社には火の神さま・火産霊命(ホムスビノミコト)、土の神さま・埴山姫命(ハニヤマヒメノミコト)、焼き物の開祖・天日鉾命(アメノヒボコノミコト)の三柱が祀られています。

紫香楽一宮 新宮神社の御祭神の神話は?

高天原を追放された素戔嗚命は、出雲国の鳥上山(現在の船通山)に降り立ちました。そこで美しい女性・櫛稲田姫命と、その両親が泣いているのに出会います。

なぜ泣いているのか聞くと、毎年、八岐大蛇やまたのおろちという8つの頭と尾を持った化け物がやってきて、夫婦の7人の娘を食べてしまうのですが、その化け物がやってくる時期が来たから、1人残った櫛稲田姫命も食べられてしまう、と嘆き悲しんでいるのです、と続けました。

素戔嗚命は、夫婦に化け物を退治してやると約束し、8つの門を作り、その中に強い酒を入れた大きな桶を用意しなさいと伝えます。

続けて神通力で櫛稲田姫命を櫛に変えて自分の髪に刺し、八岐大蛇(やまたのおろち)を待ち受けたのです。

やってきた八岐大蛇は、8つの頭を門に入れ、用意しておいた強い酒をガブガブと飲み干し、酔っ払って寝てしまいました。それを見た素戔嗚命はすかさず飛び出し、十拳剣(とつかのつるぎ)で切り刻んだのです。

すると、切った尾の中から太刀が出てきたので、素戔嗚命はそれを天照大御神(アマテラスオオミカミ)に献上することにしました。

その剣は天叢雲剣あめのむらくものつるぎと呼ばれ、現在は愛知県名古屋市の熱田神宮の御神体となっています。

八岐大蛇を退治した素戔嗚命は、櫛稲田姫命を元の姿に戻し、結婚を願い出て許しを得ます。

出雲の須賀の地に、宮殿を建てた素戔嗚命は、足名椎命(あしなずづち)と手名椎命(てなづち)を呼び寄せ、足名椎命(あしなずづち)をその地方の長にしました。

出雲を気に入った素戔嗚命は、「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を」という歌を残し、歌人の神さまとなったのです。

新宮神社の歴史は?

信楽一宮 新宮神社の創建は、第44代元正天皇の御代、715年(霊亀元年)。

創建以来、信楽周辺の産土神として厚く信仰されてきました。

その後、740年(天平12年)に恭仁京(くにきょう)に遷都した第45代聖武天皇は、紫香楽に離宮を建てます。

聖武天皇は紫香楽への遷都を考えていたそうですが叶わなかったのだとか。

もし遷都されていたら、信楽一宮 新宮神社は、都の一宮になっていたのですね。

1336年(建武2年)の南北朝の戦いで社殿が焼失してしまい、その後再建されたものの災害で本殿が破損。1663年(寛文3年)に、現在の社殿が再建されました。

ところで、信楽というと、たぬきの置物を思い出す人は多いのではないでしょうか。

実は、信楽がたぬきの置物で有名になったきっかけは、第124代昭和天皇に由来します。

1951年(昭和26年)の滋賀県行幸の際に、沿道に日の丸の小旗をもたせた信楽焼のたぬきを並べたところ、たぬきの置物を集めていた昭和天皇が感激し、

幼などき 集めしからに 懐かしも
      しがらき焼きの 狸をみれば

という和歌を詠まれました。この和歌の歌碑は、境内に建てられています。

本殿

手水舎

舞殿

摂社・大国社

末社・神武社

 

末社・御神木社

紫香楽一宮 新宮神社周辺の見どころ

信楽は2019年10月から2020年3月に放映されたNHKの朝の連続テレビ小説「スカーレット」の舞台になった場所。

紫香楽一宮「新宮神社」はドラマにも登場しました。

焼き物の町らしく、鳥居の横にひかえる狛犬が信楽焼の陶器製なだけではなく、おみくじも招き猫のように手招きした、可愛らしいたぬきの陶器製となります。

境内の周辺にも、陶芸体験教室が何件かありますから、参拝したあとに信楽焼の作陶体験を楽しんでみてはいかがでしょう?

また、信楽からは草津温泉まで車を使えば約30分で移動することが可能。日帰り入浴だけではなく、近江牛などの滋賀県の食材を使った料理を楽しむことができるのでのんびりするのも良いです。

紫香楽一宮 新宮神社へのアクセス

公共交通機関を利用する場合

JR西日本・東海京都駅より東海道・山陽本線で長浜行乗車20分、草津駅下車、JR西日本草津線柘植行場や24分、貴生川駅下車、紫香楽高原鉄道紫香楽行乗車24分、 徒歩10分

車を利用する場合

新名神高速道路信楽IC下車、国道307号経由10分

まとめ

滋賀県甲賀郡に鎮座する紫香楽一宮「新宮神社」。

創建から1300年以上たった古いお社です。焼き物の町らしく、狛犬だけではなく、たぬきのおみくじも陶器製という個性的な部分もある神社です。

境内の外の摂社には火と土の神様、そして陶芸の開祖が祀られており、さすが焼き物の町という感じがするでしょう。

作陶体験教室も近くにありますから、参拝したあとに楽しむときっと良い参拝の思い出になるでしょう。

 

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