高御産巣日神は「造化の三神」とよばれる神の内のひとつ。造化の三神は宇宙創造の3柱の神様で、天之御中主神、高御産巣日神、神御産巣日神のことをいいます。
世界が始まったときに高天原に現れて万物を生み出した、初期の神様ということです。一般に天之御中主神が中心的役割があるように思われがちですが、タカムスビノカミも非常に重要です。古事記では高天原を統治していたアマテラスオオミカミと並んで、様々な政治的な指示を出したり、国の守護を行う良き相棒でした。
また、宇宙誕生直後の神様であることから性別のない神、かつ人間界から姿を隠している「独神」とされます。
ムスヒの意味と神様の特徴
カミムスビノカミは「ムスヒ」を神格化したと伝えられています。「ムス」は今でも苔が生えること「コケムス」というように、植物が茂らせる力のことを指します。「ヒ」は神霊の意味です。これによってあらゆる生命を生み出す力をもつということが分かります。
また、タカムスビノカミは別名「高木神(たかぎのかみ)」とも呼ばれ、その名の通り大きな木を司る神様です。また、雷を自在に扱うことができるとされ、雨によって農業に豊作をもたらす五穀豊穣の神様としても崇敬されています。
高御産巣日神と関係の深い神様
「造化の三神」天之御中主神、神御産巣日神
思兼神(おもいかねのかみ)(子)
栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)(子)
邇邇芸命(ににぎのみこと)(孫)
別名
高木神(たかぎのかみ)
高天彦神(たかまひこのかみ)
ご利益
五穀豊穣・開運・縁結び
「統治」を司る神としても有名。政治家や経営者の方はご利益が期待できます。
祀られている主要神社
高天彦神社(奈良県)
天津神社(京都府)
草岡神社(滋賀県)