天河神社のおみくじについて
天河弁財天社のおみくじは、古代言霊御託宣というもので、古代と書かれていることもあり、古文のように難解な文章と崩し字で読みにくいといわれるおみくじの一つです。で書かれているのが特徴的です。
普段から昔の言葉を読みなれていないと、吉凶の判断くらいしかできない方も多いと思います。それでも崩し字はわからないものも存在します。
もし意味が分からないと思ったときには、年末年始などは混雑していて難しいかもしれませんが、天河神社の社務所で意味について聞くようにしてください。このページでは既にネット上に上がっている写真や実際に私が参拝したときにひいたおみくじを解読してまとめたものです。お役に立てば嬉しいです。
詩の部分の説明と今後のアドバイスが重要
「これハ~」から始まる右下部分は、神様からの特に重要なメッセージが書かれています。漢文で書かれた場面から読み取れることと占いの結果は対応しており、あなたの現在の状況からどのように今後振舞うのが良いのかが具体的に書かれている場所です。
心の状態について穏やかであるようにと教えているものが多く「慎みが大切」や「他人の助言を素直にきくように」、などが書かれています。大吉や吉などの吉凶の表記だけをみて満足しがちですが、大切な部分は右下。
しっかりと読み込み、今日から実践していくことをおすすめします。
各項目ごとの良し悪しの説明
「此れは~」以降の部分は、一般的なおみくじにも書かれる健康や商売、結婚などの個別事項に関してひとつずつ回答してくれる形で進みます。特におみくじを引く段階でアドバイスが欲しいと思った項目について参考にするのが良いでしょう。また、信仰すると良い神様についても具体的な名称を教えてくれます。現時点でご縁の強い神様である可能性は十分にありますので今後の神社めぐりの参考にされるのがおすすめ。
天河神社おみくじ 21番
『凶』
畏哉夜見穢(カシコキヤヨミノケガレノ)
余波生坐来(ナゴリニテアレマシニケリ)
禍乃神達(マガノカミタチ)
これハもの事おこなひ正しからざるより災ひをふくむの兆にして早く心つくべきなりしかれどもいきほひたけくしてつよきをたすけあしきに組すれバ一たんハ時めくといへども末つひにおとろへるのかたちなれバ恐れつゝしむべし
▲此みくじにあふ人ハ直日の神をしんじんすべし
▲やまひ事ハ至てむづかしいいのちにきづかひなし
▲方ハたつみのかたよし
▲うせもの出るそんもふハのがれがたし
▲まち人来る
▲たび立わろし
▲家づくりわたましよめとりむことり人おくにあしきにハあらねどもそんもうを心づくべし
▲くじそしやうハ十分かつべし
▲生死七分しゝ三分いくべし
▲何事も一たんハおもハざる仕合ありといへどもそのとくぶんつひにみにつかずつゝしむべきのうらかたなり
天河神社おみくじ 22番
『大吉』
天原潮八百會(アマノハラシホノヤホアヒ)
天下事依給布(アメノシタコトヨザシタマフ)
三柱珎子(ミハシラノミコ)
これハ何事もおもふまゝに成じゆしすへの栄へもそれぞれのありつきのこるかたなく何不足なきの兆なりしかれどもわたくしの心もちてきずいにおこなふ時ハたちまちみにわざハひいたるべし心をもちてつゝしむべし
▲此みくじにあふ人ハ天照す大御神すさのをの神をふかくしんじんすべし
▲やまひ事ハむづかしよきいしやよき人のいのりを得てほんぷくすべし
▲方ハきたの方よし
▲まち人来る
▲うせもの出べし
▲家づくりげんぶくよめとりむことり人をかゝゆるによし
▲あきなひハかひ先七分よしうり先ハ十分よし
▲くじそしよう叶ふ
▲生死ハいくべし
▲しやうぶ事かつべし
▲何事まことをもつて事をなすべし
天河神社おみくじ 23番
『凶』
哭泣神荒仁(ナキイサツカミノアラビニ)
禍依弖曽発(マガコトノヨリテゾオコル)
葦原国(アシハラノクニ)
これハ心たけだけしくしてあハれみの情うすく行ひたゞしからずゆづられし家業をつとめずこれがゆゑに万人のあだとなるの兆なれバ何事もやすき事なし はやく心をあらため行ひを正さざれバ身をはたすにいたるべし
此みくじにあふ人は直日の神すさのをの神をまつりしんじん油断あるべからず
▲やまひ事ハ十にしてひとつなりはなはだあやうし
▲うせ物ハ出ず
▲方ハうしとらの方よし
▲家つくりわたましげんぷくよめとりむことり人をかゝゆるによろしからず
▲いひぶんあらそひ事ハはじめよしのちわろし みをやぶるほどのわざはひありとしるべし
▲あきなひハ売買共にもとでをうしなふ
▲まち人来らず
▲生死十死一生旅立かえる時なしおそれつゝしむべし
天河神社おみくじ 24番
『吉』
神功遂畢給(カンゴトノトゲオヘタマヒ)
天在日之若(アメナルヤヒノワカ)
宮隠給き(ミヤニカクレタマヒキ)
これハ功なり名とげて身しりぞくのうらかたなれバものごとひかへめにしていんいつの心をよしとす いつまでもいきほひにじやうじ先へすゝむ心ある時ハはなはだしきあやまちあるべしでるくひうたるゝといふたとへをおもひ合すべし
▲此みくじにあふ人ハいざなぎの命をしんじんすべし
▲やまひ事ハやうじやう第一とするときハほんぷくあるべし
▲方ハひつじさるの方よし
▲くじそしやうはかばかしからず
▲うせものおそく出べし
▲まち人来る
▲たび立わろし
▲家づくりわたましべんぶくよめとりむことりいづれもよし
▲生死おほかたいくべし
▲あきなひうり方ハ大によしかひいれよろしからずそんもふを心つくべし
▲何事もさしひきむづかしひかへめにすれバあやまちなしとしるべし
天河神社おみくじ 25番
『末吉』
増荒雄装立而(マスラヲノヨソヒタタシテ))
堅井庭蹶散神御(カタニハヲクエハチカスムミ)
稜威可毛(イヅカモ)
これハ思ひの外におとろく事あるの兆しなり しかしながら心を真心にまもりうこかざる時ハいなかる災ひもより付事あたハず ずいぶん心をたけだけしくもちてかりそめにも引きこみしあんずべからず 風にむら雲をはらふが如し
▲此みくじにあふ人ハ天照す大御神を信心すべし
▲病事ハ十に八九ハほんぷくすべし
▲方ハいぬゐのかたよし
▲まち人きたる
▲うせもの出べし
▲家づくりわたましよめとりむことりげんぷくよし
▲旅立さわりなし
▲あきなひかひものよしうり物いそく時ハわろし
▲くじそしよう叶ふべし
▲生死五分生五分死べし
▲しやうぶ事ハ向ふ處かたずと云事なし
▲何事もはじめハはかばかしからずといへどもふかきあやまちハなしつよき事にハよしよわき事ハわろし
天河神社おみくじ 26番
『吉』
眞心赤黒蜇(マゴコロノアカキクロキヲウ)
約而生成給(ケビシテウミナシタマフ)
珎御子達(ウヅメミコタチ)
これハはじめ人に心をうたがはるゝの兆にしていかにも精心をつくしてそのうたかひをはらさゞれバみに災ひをうくるるまゝあるべし よき事もあしき事もそのみのおこなひにあれバよくよく心してつゝしみ第一のうらかたとしるべし
▲此みくじにあふ人ハすさのをの神を信心すべし
▲病事ゆだんする時ハほんぷくなしいしやをかへきとうにたんせいすれバよき方におもむくべし
▲方ハにしの方よし
▲うせものはやくたづぬれバ出る迫き所にあり
▲家づくりわたましよめとりむことりげんぶく人をかゝゆるによし
▲たび立半吉
▲まち人来る
▲くじそしよう七分よし
▲生死十に八九いくる
▲しようぶごとかつべし
▲何事もわが心にあるなれバまことを守りてさひハひをまつとしるべき兆なり
天河神社おみくじ 27番
『吉』
物実詔別坐己(モノサネニノリワケマシテオノカ)
自之男女之御子(ジシヲノコヲンミナノミコ)
曽養流(ゾヒタセル)
これハはじめ人にうたがひをうける事あるもそれそれ事わかりてわがもの人の物ははふんみょうになりたるの兆なり 万事此道理をおして事ととのふとしるべしおもふ事何事も人にかたり談合してする時ハ成じやせずといふことなしとしるべし
▲此みくじにあふ人いせ天照大神をしんじんすべし
▲病事はすみやかにほんふくすべし
▲方はみなみのかたよし
▲あきなひ十分ことにかひこむ方よし
▲まち人きたる
▲たびだちよし
▲うせ物いづる
▲家づくりわたましげんぷくむことりよめとり人をかかゆる主とりいづれもよし
▲しゃうぶ事はかつしかれども後なんを心つくべし
▲くじそしょう事十分叶ふ
▲生死ハ分生ニ分死
▲何事もあしきことなしといへどもつとめずして幸ひ来るにハあらずみをせめくろうしてその功あるとしるべし
何事も悪しきことなしと言へども、努めずして幸ひ
来るにはあらず、身を責め苦労してその功あると知るべし
天河神社おみくじ 28番
『大凶』
勝佐備御荒坐(カチサビニミアラビマシテ)
數々天津罪乎(シバシバモアマツツミヲ)
波犯玉流(バオカシタマヘル)
これハ何事によらず一旦勝利を得て其切にほこりほしひまゝにふるまひなすゆえにその虚に乗じて麻我の神たちくさぐさのあくじをなさしむるの兆なり はやく心をひるがへし行ひをさぐれば身をはたすに至るべし物ハつきもののこゝろあり
▲此みくじにあふ人ハ直日の神をふかくいのるべし
▲やまひ事ハしんじんにあらざれバほんぷくなし
▲方がくハひがしのかたよし
▲たび立ハ行先雨風をしのぐかげなしとしるべし
▲うせ物出ず
▲待人當方来らず
▲家づくりわたましよめとりむことりいそぐ時ハ大にわろしおそくする時ハよき事あるべし
▲主取人をかゝゆるハわろし
▲あきなひはじめ利を得てのちそんもうあるべし
▲くじそしよう事半吉
▲しやうぶ事ハかつ後なんを心がくべし
▲生死六分死四分生
▲何事もつゝしむべし
天河神社おみくじ 29番
『凶』
日御神天岩(ヒノミカミアメノイワ)
屋幽常夜往(ヤニコモラシテトコヨニキ)
成葦原國(ナルアシハラノクニ)
これハ明なるものゝくらきにおふはれ理をもちて道に勝ことあたハず智ある者愚人に防げらるゝのうらかたにしておろかなるがごとし時至を待べし いそく時ハかへりて身に災ひ来るべしふかく思慮してつつしみ第一としるべし
▲此みくじにあふ人ハいせ大神宮をしんじんすべし
▲病事ハ一たんおどろくほどの事あれどもぜんくわいにむく時ハいちまいがみをへがすが如くほんぷくすべし
▲方ハたつみのかたよし
▲うせ物出る
▲まち人来る
▲たび立見合すべし
▲家づくりわたましげんぶくむことり嫁とり人をかゝえ主取いづえれも七分わろし
▲くじそしよう事叶ハず
▲せうぶ事まけ
▲生死十に七分しぬべし あきなひ一切利なしかひおく事にハしんはいなし
▲何事も当ぶんよろこびなしとしるべし
天河神社おみくじ 30番
天照日大神(アマテラスヒノオホミカミ)
御祈神欒爲(カギマツルカミアソビナス)
八百萬神(ヤホヨロヅノカミ)
『吉』
これはさきにさまざまうきかんなんありといへども奢心をつくして事をなすゆえ末ハ吉にむかふのうらかたなりたゞし慾ふかくりんしよくの人ハわざわひまぬがれがたし此さかひをよくよくつゝしみおそれて後の幸ひをまたバいささかうたがひなし
▲此みくじにあふ人は宮びの神をしんじんすべし
▲病事ハおひおひよき方におもむくべし
▲方がくハ辰巳のかたよし
▲うせ物ハすみやかに出る
▲まち人来る
▲たび立至りてよし
▲家づくりわたましげんぶくよめとりむことり人をかかゆる主取殊によし
▲あきなひうるものハ中ぶんかひ物ハいたつてよし
▲くじそしやう十も叶ふ
▲せうぶ事たよハくてもつひに勝ことり
▲生死ハ十に九ついきる
▲何事も時いたるといへどもいさゝかさハりあるべししづかに事をなすときハたがふことなし
さいごに
天河神社のおみくじはインターネット上にあまり出ていないので、意味の解読をお手伝いしたくてもなかなか思うように進みませんね。
もし、おみくじの画像をおくっていただければ、解読してアップさせていただきます。ご協力いただけると嬉しいです。
また、天河神社のおみくじは戸隠神社との共通点が多いです。信仰する神様についてのアドバイスは別である可能性もありますが、内容については参考になると思います。