神社に参拝する時に、手水舎で手と口を浄めて、本殿で二礼二拍手一礼をするという作法があるのは、多くの方がご存知のことと思います。
このようにわかりやすいマナー以外のことでも、実は神社でやってはいけないことがあるのです。
意外とやっている方をみる神社でやってはいけないことを紹介していきます。
ちょっと意外?神社でやってはいけないこと8選
今回の記事執筆にあたっては、SNSで個人的につながりのある巫女さんのご意見を参考にしました。
ご朱印ブームから新しく参拝される方が増えており、意外なよくない行動が多く見受けられるようになっているそう。
これをご覧になっている方でも、もし思い当たるところがあれば行動を改めて神様に正しくご挨拶をしましょう。
巫女さんにしつこくからむ
神社の巫女さんとは、神様にお仕えしている神聖な立場の方。
現在神社で困ったことのナンバーワンとして、参拝客にからまれるということを挙げていました。
一番困るのは、男性にしつこくからまれることだそう。神社の巫女さんは、コスプレイヤーやコンパニオンではありません。
神社の境内は、静寂を守るべき神さまの領域。神職である巫女さんにご迷惑をかけるような行動は慎みましょう。
若い女性が巫女さんとなっている神社が大多数。迷惑に感じられるので、節度ある行動をしましょうね。
手水舎の柄杓に直接口をつける、手水鉢に手をつっこむ
本殿に参拝する前に、みなさん、手水舎で手と口を浄める場所が手水舎。
その時に、設置されている柄杓(ひしゃく)に直接口をつけてはいけません。口を浄めるときは、柄杓から水を手にとって清めましょう。
また、水がたまっている手水鉢に直接手を突っ込んでバシャバシャと手を洗っている人もまれに見かけます。
別の参拝客が手水鉢に手を突っ込んだりしているのは、気持ちの良いものではありません。慣れている神社は自分のテリトリーのように感じる年配の方も多いでしょうが、あくまでも神様のいらっしゃる場所です。
神様に失礼な行動は慎むようにしましょう。
境内でタバコを吸い、ポイ捨てする
家から駅に向かういつもの道でやるように、神社の境内でタバコを吸って玉砂利の上に吸い殻をポイ捨て。絶対にNGです。
神社は静寂と清浄を守らなければならない、神さまの領域でありお住いとなる聖域です。
目上の方のお宅に伺ったときに、そのお宅の庭でタバコをポイ捨てしないのと同じ。神社の境内でタバコを吸う場合は、決められた喫煙所でのみにしてくださいね。
さらに、より謙虚に参拝するのであれば、タバコを吸える場所があったとしても、吸殻を境内の灰皿にすてるのも避けてもいいかも。すべて持ち帰るくらいの気持ちがあると良いでしょう。
犬やペットを連れて行く
神社が許可している場合を除いて、犬やペットを連れて行くことはやめましょう。
神さまの領域である神社の境内は、清浄を守らなければならない場所。神社の性質によっては、ご眷族神の怒りを買うとも言われます。
連れて行った犬が落とし物をして、そのままにするなどもダメです。汚れと思われるものを放置することになり、神様に対して失礼な行動になります。
盲導犬や聴導犬などの生活介助犬がどうしても必要な場合においても、可能かどうかを参拝の前に社務所に問い合わせると良いでしょう。目に見えないものを信じるのですから、社会の常識や人情などとは別物と考えた方が正しい判断ができると思います。
露出の多い服装やサンダル履きで参拝する
神社に参拝する時、やたらと露出の多い服装やサンダル履きという格好での参拝はやめましょう。
これも現実社会と当てはめるとわかりやすいです。アルバイトや就職で面接を受けたり、目上の方に会ってお話を聞く場面を想像してください。この場面のときに露出の多い服装やサンダル履きででかけませんよね。
神様に対する尊敬の念が足りないことを示しています。お宮参りや七五三のお参りをしている方を見てみると、スーツや留め袖、訪問着などのフォーマルな出で立ちをしていることに気付けると思います。
毎回フォーマルな格好をしなさいとは言わないですが、敬意の心を持って参拝に望みましょう。
伊勢神宮は、一般参拝はカジュアルな服装でも大丈夫ですが、特別な神域に入らせていただく御垣内参拝(みかきうちさんぱい)では、「礼服、もしくは敬意を失わない程度の平常服」というドレスコードが設けられています。
格好がふさわしくないと判断された場合には、参拝できないということもあるそうです。
御垣内参拝ほどフォーマルにしなくても構いませんが、神社に参拝するときの服装は、目上の方に会うときに失礼のない程度に整えるほうがよいでしょう。
本殿に参拝する前に御朱印・お守り・おみくじをいただく
御朱印・お守り・おみくじは、本殿の神さまにお参りし、ご挨拶を済ませてからいただきましょう。
実際に受け渡しをしてくださる巫女さんによると、「まず御朱印!」とばかりに、本殿には目もくれず、社務所に突撃してくる方が増えているということです。
また、御朱印をいただいたあと、本殿に参拝せずに帰ってしまう方ももちろんNGです。
御朱印・お守り・おみくじなど、神社からいただけるものは、参拝した方の幸せを願って神様がくださったもの。
御朱印は、スタンプラリーではありません。本殿に参拝して、神さまにご挨拶してからいただきましょう。
怒りをあらわにし、ネガティブな言葉を吐く
神社の境内で、怒りをあらわにしたり、ネガティブな言葉を吐いたりしてはいけません。
神社の境内は、静寂と清浄を守るべき、神さまのご領域で怒りをあらわにし、ネガティブな言葉を吐けば、まず他の参拝者の方が不愉快に感じますよね。
それだけではなく、怒りやネガティブな言葉によって清浄な境内が穢されてしまうことを、神さまは不快に思われるはず。
神さまからご利益をいただけるどころか、お怒りになり、罰を受けることにもなりかねませんから。
神社で大騒ぎをする
神社の境内で、大声で笑ったり、話したりしている人たちがいますが、楽しい旅の最中でも参拝の時には静かにしましょう。
深夜の神社に、大騒ぎをして近所迷惑になって警察のご厄介になるという事件も発生しています。このような事件に発展してしまうのは論外ですが、静寂と清浄を守るのが生きる私たちの役目です。
神様のお住まい、領域ということをしっかり認識して必要以上の音を立てることは謹みましょう。
まとめ
神社に参拝するときに、意外とやってしまう、やってはいけないことを、お伝えしました。
「やってはいけないこと」の判断基準は、目上の方の前でやったら失礼にあたること、です。
そのような行動は、神さまからしたら、失礼を通り越して無礼な行動になりかねません。
この記事を参考に、神社の境内では、「神さまに対して失礼、無礼な行動をおこさない」ことに気をつけて参拝してくださいね。