住吉大社のおみくじの読み方を完全解説!わかりやすい現代日本語で解読します

住吉大社でおみくじを引いたら、大凶が出てショックを受けた。そんな経験を持つ方は少なくありません。

和歌が書かれた独特の形式に、意味がよくわからないまま結んで帰ってしまったという声もよく聞きます。

今回は住吉大社のご祭神・由緒とあわせて、おみくじの読み方をわかりやすい日本語で解説していきます。

住吉大社のおみくじの特徴

住吉大社のおみくじは、「住吉みくじ『波のしらゆふ』」という名で授与されます。

一番から十六番までの番号を引く形式で、みくじ筒を振って棒を取り出し、書かれた番号の紙を自分で箱から取り出すスタイルのおみくじです。

初穂料は200円。境内には第四本宮の正面付近と、楠珺社(なんくんしゃ)の近くの二か所に、無人のおみくじ所が設けられています。

住吉大社のおみくじの吉凶ランク

住吉大社のおみくじの吉凶は、次の5段階です。

大吉 > 中吉 > 小吉 > 凶 > 大凶

多くの神社にある「吉」がなく、大吉の次はすぐに中吉、その次が小吉と、大・中・小の順に並んでいるのが住吉大社ならではの特徴です。

住吉大社のおみくじに書かれること

住吉大社のおみくじには以下が書かれています。

  • 番号と吉凶ランク
  • 和歌とその意味
  • 個別運勢(対人運・仕事運・金運など)
  • 幸運のカギ(ラッキーアイテム)

個別の運勢は番号ごとに組み合わせが異なるのも特徴の一つです。

住吉大社とは

住吉大社は大阪府にある神社で、全国に約2300社ある住吉神社の総本社。延喜式の名神大社、二十二社の一社、摂津国一之宮など、古くから格の高い神社となります。

住吉大社の由緒とご祭神

住吉三神

底筒男命(そこつつのおのみこと)
中筒男命(なかつつのおのみこと)
表筒男命(うわつつのおのみこと)

神功皇后

住吉三神は、伊弉諾尊いざなぎのみことが禊祓を行った際に海の中から出現した神様。海上安全や航海の守護神として、また神道で大切にされるはらえを司る神とされます。

住吉大社の由緒

住吉大社の由緒は、神功皇后じんぐうこうごう新羅しらぎ遠征にまでさかのぼります。

神功皇后は住吉大神の加護を受けて遠征を成し遂げ、その帰途、住吉大神の神託によって現在の地に鎮座されました。

以来、遣隋使や遣唐使をはじめとして、航海の守護神として崇敬を集めることになります。

 

住吉大社のおみくじ解読

ここからは、実際のおみくじを例に、原文とわかりやすい現代語訳をあわせてご紹介します。

第一番 大吉

難波江の空にやどれる月を見て
またすみのぼる我がこころかな(藤原敦頼)

難波江の空に月が出ている、その月を見て私の心は今まで以上に澄み高揚してくることだ、の意。

対人・体調 順調です
金運 チャンスです。
仕事運 力を尽くせば結果よし。
幸運の鍵 満月

 

やさしい日本語で解説

「難波江(なにわえ)」は、今の大阪湾のあたりにある海のことです。

「澄み高揚する」は、心がきれいに澄みわたって、うれしい気持ちで胸が高鳴る、という意味です。

つまりこの歌は、海の上に浮かぶ月を見て、心がすっきりと晴れやかになり、胸が高鳴るように嬉しくなる、という様子を詠んでいます。

第二番 小吉

くらゐ山峯の桜をかざしても
人は物をやなほ思ふらん(藤原実家)

位山の峰の桜をかざす、つまり位を得ても、人はそれ以上のものを望み欲望はきりがない、の意。

このみくじにあう人、欲深い心の萌しがある。

対人運 人に助けられて今日あることを思い出すことです。
金運 足ることを知ることが大切です。
仕事運 一歩一歩堅実に。
幸運のカギ 身を飾るより心を飾ろう。

やさしい日本語で解説

「かざす」は髪や冠に花や枝を挿して飾ること、「らん」は「〜のだろう」という推量を表す古語の言い回しです。

地位や名誉、欲しかったものを手に入れても、人の欲には限りがないということを、桜を髪に飾る様子にたとえて詠んでいます。

このおみくじが示しているのは、思いやり深い心の芽生え。今の自分があるのは、誰かに助けられてきたからだということを、あらためて思い出しなさいという教えです。

第三番 中吉

たのみこし神のしるしに浮世をも
住吉とだに思ひなりせば(藤原李定)

ずっと頼りにして来た住吉の神様のおかげで、住みやすいと思えることだ、の意。

このみくじにあう人、幸運が得られます。

対人運  あなたの心がけならば大丈夫。
金運 大金は得られません
体調運 無理は禁物です。
幸運のカギ 赤い御守り。

やさしい日本語で解説

「たのみこし」は「ずっと頼りにしてきた」という意味です。「浮世(うきよ)」は、私たちが生きているこの世の中のことです。

この歌は、住吉の神様をずっと頼りにしてきたおかげで、つらいこともあるこの世の中を「住みやすい場所」だと思えるようになる、という感謝の気持ちを詠んでいます。

第五番 中吉

松もみなしらゆふかけて住吉の
月の光も神さびにけり(女御家兵衛佐)

松も残りなくみな月光に照らされて白木綿をかけた様に見える住吉だから、月の光もまるで神様みたい、の意。

このみくじにあう人、さわやかな優しさを心がけて。

対人運 あなたの優しさを待つ人あり。
体調運 あなたの自己管理による。
仕事運 ささいな事もよく考えて。
幸運のカギ ハーブの香り

やさしい日本語で解説

「しらゆふ」はこうぞを原料にした白い布のことで、白く輝くものをたとえる言葉です。おみくじそのものの名前「波のしらゆふ」も、この言葉から取られています。

この歌は、松の枝という枝がすべて月の光に照らされて白い布をまとったように輝き、住吉に降り注ぐ月の光そのものが、神々しさをまとっているように感じられる、という様子を詠んでいます。

第六番 中吉

頼みつるこのひとむらの人ごとに
千年をゆづれ住吉の松(藤原頼輔)

ここにこうして住吉の神を頼んで集まっている人々、この一人一人に区別なく千年の寿命を分けておくれ、住吉の松よ、の意。

このみくじにあう人、神のご加護があります。

対人運 みんなに助けられていることを認識しましょう。
仕事運 得られた功績はあなただけのものではありません。
体調運 そのつもりになれば長寿が得られます。
幸運のカギ 松葉

やさしい日本語で解説

「頼みつる」は「ずっと頼りにしてきた」という意味です。

「ひとむらの人」は「ひとかたまりに集まっている人々」という意味です。

「ゆづれ」は「譲ってほしい、分けてほしい」という意味です。

つまりこの歌は、住吉の神様を頼りにして集まっているこの人たち一人ひとりに、住吉の松のように長く続く千年の命を分け与えてほしい、という願いを詠んだ歌です。

第七番 小吉

我が盛りやよいづ方へ行きにけむ
知らぬ翁に身をば譲りて(藤原清輔)

「私の若さよ、おーい、どこへ行ったんだ。その身を譲ってしまって。」の意。

このみくじにあう人、時の速さを知る。

対人運 これから先まで続く友人関係をつくるが吉。
仕事運 可能だからといって全部をかかえ込まないで。
体調運 人生設計の中に健康関係もとり入れて。
幸運のカギ 鏡

やさしい日本語で解説

「我が盛り」は「自分の若く元気な時期」という意味。「知らぬ翁(しらぬおきな)」は「見知らぬおじいさん」という意味です。

この歌は、自分の若さがいつの間にかどこかへ行ってしまい、気づけば見知らぬ老人にこの身を譲り渡してしまったようだ、という、歳月の流れの早さを詠んだ歌です。

 

第八番 大吉

住吉の御前の岸の松の葉も
かずかくれなく見ゆる月影(法眼円実)

さすがに住吉神の御前では月の光は明るいことだ、岸の松葉の数さえかぞえられる程に、の意。

このみくじにあう人、目上の引立てにより運が開けます。

対人運 慢心なければ順調です。
旅行運 楽しい想い出が得られます。
仕事運 順調ですが相手の話もよく聞いて。
幸運のカギ 招福猫

やさしい日本語で解説

「御前(みまえ)」は、神様のすぐそばのことです。「かずかくれなく」は、数えきれないほどたくさんのものが、隠れることなくすべてはっきり見える、という意味。「月影(つきかげ)」は、月そのものではなく「月の光」を表す言葉です。

この歌は、住吉の神様のそばでは、岸に生える松の葉の一枚一枚まで数えられるほど、月の光がくっきりと明るく差し込んでいる、という様子を詠んでいます。

第十二番 小吉

月影を雪かと見れば住吉の
朱の玉がき色も変らず(藤原懐綱)

月影はまるで雪のように見える。しかしさすがに住吉の神だこと、朱の玉がきの色は変わらない、の意。

このみくじにあう人、現実をよく見て。

金運 世の中悪人ばかりではありません。
対人運 「とらぬ狸の皮算用」にならぬように。
体調運 とり越し苦労はストレスのもと。
幸運のカギ 丸く白いもの

やさしい日本語で解説

「月影(つきかげ)」は、月そのものではなく「月の光」のことです。

この歌は、月の光が雪のように白く見えても、住吉の神社の朱色の垣根は、それでも変わらずはっきりと赤いままだ、という様子を詠んでいます。見た目に惑わされても、本質は変わらないということを表しています。

 

第十五番 大凶

世を渡る道をたがへてまどふかな
何れの方に行き隠れまし(前太政大臣家堀川)

世を渡る道をまちがえてしまって迷うことだ、一体どちらへ行って隠れたらよいことやら、の意。

このみくじにあう人、日日に神の恵みを思うこと。逃げるよりはもとにもどって初めから。

対人運 人はあなたのことを見ています。
仕事運 堅実さをとりもどそう。
金運 「悪銭身につかず」といいます。
幸運のカギ 「住吉大神」御神札

やさしい日本語で解説

この歌は、生きていく道を間違えてしまい、どちらに向かえばいいのか分からず迷っている、という気持ちを詠んでいます。

このみくじが伝えているのは、逃げ出すのではなく、日々の神様の恵みを思い出しながら、もう一度基本に立ち返ろうということ。大凶だからと落ち込むのではなく、初心に戻るきっかけとして受け取れる内容です。

第十六番 大吉

言はずとも思ひは空に知りぬらむ
あまくだります住吉の神(藤原実守)

言葉に出して言わなくとも思いは神様に届いているでしょう、その証拠に月光と共に住吉の神が天降ってくることだ、の意。

このみくじにあう人、その誠実さを神様がお喜びです。

対人運 あなたのよいところは皆が知っています。
仕事運 誠実さは報われましょう。
諸事運 よい結果が得られるはずです。
幸運のカギ あなたの「干支」のお守り

やさしい日本語で解説

「あまくだります」は「天から降りてくる」という意味です。

この歌は、声に出して伝えなくても、あなたの気持ちはちゃんと神様に届いていて、その証として住吉の神様が光とともに降りてきてくださる、という歌です。

住吉大社のおみくじは大凶が出やすい?

住吉大社のおみくじといえば、「大凶が出やすい」という噂を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは、大凶を用意していない神社も増えているなか、住吉大社のおみくじはめずらしい大凶入りのおみくじ。それだけでも珍しいのです。

珍しい結果だからこそ、引いた方がSNSで発信することも多く、それが「大凶が出やすい」という印象につながっているのです。

住吉大社へのアクセス

住所:大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9-89

南海本線「住吉大社駅」からは徒歩3分
南海高野線「住吉東駅」からは徒歩5分です。

路面電車の阪堺電気軌道(阪堺線)を使う場合は、「住吉鳥居前駅」から徒歩1分。

境内には参拝者用の駐車場も用意されていますが、初詣や住吉祭の時期は大変混み合うため、電車での参拝がおすすめです。

まとめ

住吉大社のおみくじは、和歌に込められた意味も、神社そのものの由緒も、知れば知るほど味わい深いものです。

吉凶の文字だけにとらわれず、その言葉が今の自分に何を語りかけているのかを読み解いてみてください。

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