東寺(京都・九条)のおみくじは、意味が読みにとりくいとして有名なもののひとつです。
使われているのは「元三大師みくじ(元三大師百籤)」という種類。古い五言四句の漢詩で運勢が記されており、現代語とは違う表現が多いのが特徴です。引いたはいいけれど意味がよくわからないと相談を受けることの多いおみくじになっています。
nagomeruでは、ネット上の情報やお問合せいただいたおみくじ画像をもとに、できるだけわかりやすい現代語に解読してお伝えします。
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東寺おみくじの意味解説・解読
東寺のおみくじについて意味を解説していきます。
第八十一番 吉
道合須成合
先憂事更多
所求財宝盛
更変得中和
読み
道合わば須く成合すべし
先に憂う、事の更に多きを
求むる所の財宝盛んにして
更に変じて中和を得ん
解説
正しい道と一致するなら、物事はきちんと成就していきます。先には心配なことがまだ多く重なりますが、求めるところの財宝は豊かであり、やがて変化のなかで中庸の和を得ることができます。不義を行う者がいても、自分は五常の道(仁・義・礼・智・信)をまっすぐ歩みましょう。常に人との和を大切にし、信仰を深めて業務に精進することで、家の繁栄はいよいよ増していきます。
第八十二番 凶
火発応連天
新愁惹旧兼
欲求千里外
要渡更無船
読み
火発して応に天に連なるべし
新愁、旧けんを惹く
千里の外を求めんと欲せば
渡りを要めて更に舟無し
解説
火が燃え上がって天まで届くような、大きな危機や混乱が起きやすい時期です。新たな心配が古い悩みを再び引き出してきます。遠くの大きな目標を目指そうとしても、渡し場を探せど舟がない、つまり肝心な手段が整っていない状況です。今は無理に動かず、信仰を深めながら静かに力を蓄え、次の機会を待つことが大切です。
第八十三番 凶
挙歩出雲端
高枝未可攀
昻頭看皎月
猶在黒雲間
読み
歩を挙げて雲端に出ず
高枝未だ攀るべからず
頭を昂げて皎月を見れば
猶黒雲の間に在り
解説
一歩踏み出そうとしても、まだ雲の端にしか出られません。高い枝にはまだ手が届かず、見上げれば明るい月も黒い雲の間に隠れたままです。実力も意欲もあるのに、状況がそれを覆い隠してしまっている時期です。焦って高みを目指すのではなく、今は信仰を深め、静かに雲が晴れるのを待ちましょう。
第八十四番 凶
否極方無泰
花開値晩秋
人情不調備
財宝鬼来偸
読み
否極まりて方に泰無し
花開いて晩秋に値う
人情調備せず
財宝、鬼来りて偸む
解説
悪い状態が極まっていて、まだ安泰へ転じる兆しが見えません。花が開いても晩秋という、実りには遅すぎる時期のようなものです。人との情もうまく整わず、財や大切なものを奪われかねない状況にあります。今は外に向かって動くより、内を固めることが先決です。信仰を深め、慎みをもって静かに過ごすことで、やがて状況は変わっていきます。
第八十五番 大吉
望用何愁晩
求名漸得寧
雲梯終有望
帰路入蓬瀛
読み
望用何ぞ晩きを愁えん
名を求めて、漸く寧きを得たり
雲梯終に望みあって
帰路、蓬瀛に入る
解説
遅いと嘆く必要はありません。名誉や目標を求めてきた道のりは、ようやく安らかな実りへと向かっています。雲の上へ続くはしごにはしっかりと希望があり、その先には仙人が住むという蓬莱の島へ帰り着くような、理想の境地が待っています。時機を信じて積み重ねてきた人ほど、この大吉の恵みは大きいものとなるでしょう。
第八十六番 大吉
花発応陽台
車行進宝財
執文朝帝殿
走馬听声雷
読み
花発きて陽台に応じ
車行きて宝財を進む
文を執り、帝殿に朝し
馬を走せ、声雷を听く
解説
花が豊かに咲き誇り、財宝を積んだ車がまさにやってくるときです。高い場所から認められ、世に出るための文書が届き、馬で街を駆けると人々の称賛が雷のように轟く。そういった大きな飛躍と栄誉が示されています。これまで磨いてきた知識と徳を、いよいよ発揮するときが来ました。ただし、おごりが生まれた瞬間に転落の兆しが始まります。信仰を深め、謙虚さを忘れずに歩み続けてください。
第八十七番 大吉
鑿石方逢玉
淘沙始見金
青霄終有路
只恐不堅心
読み
石を鑿ちてまさに玉に逢い
沙を淘いで始めて金を見る
青霄終に路あるも
只恐らくは堅心ならざるを
解説
石を丹念に掘り続けてこそ宝玉に出会い、砂を丁寧に洗い流してこそ黄金が姿を現す。その先には必ず青空へ続く道があります。ただひとつ心配なのは、途中で心が折れてしまうことだと漢詩は言っています。成功するためには揺るぎない信念と粘り強さが不可欠です。信仰を深め、困難に立ち向かい続ける姿勢を保てば、大願は必ず成就します。
第八十八番 凶
作事不同和
臨危更主凶
佳人生苦恨
閑慮両三重
読み
事を作すも同和せず
危に臨んで更に凶を主どる
佳人、苦恨を生ず
閑慮、両三重
解説
何をやっても周囲と足並みが揃わず、危機が訪れるとさらに凶の気が重なります。大切な人にも恨みや苦しみが生まれ、重苦しい思いが幾重にも取り巻いてしまう状況です。今は外へ向かって動こうとするより、まず内側の不和を静めることが先決です。信仰を深め、謙虚に人を思いやる姿勢を保ち続けることで、やがて状況は幸せへと転換していきます。
第八十九番 大吉
一片無瑕玉
従今好琢磨
得遇高人識
方逢喜気多
読み
一片、無瑕の玉
今従り琢磨するに好し
高人の識に遇うを得て
まさに喜気の多きに逢わん
解説
ひとかけらの傷もない宝玉のような素質を持っています。今からしっかりと磨き上げていくには絶好のときです。真の目利きとなる人物に見出され、多くの喜びが重なっていくでしょう。学び続ける姿勢、誠実さ、好感を持たれる人柄、これらを持つ人が信仰を深めて慎みをもって歩めば、居場所は和気に満ち、栄達の道が輝いて見えてきます。
第九十番 大吉
一信向天飛
秦川舟自帰
前途成好事
応得貴人推
読み
一信、天に向かいて飛び
秦川の舟自ずから帰る
前途、好事を成し
応に貴人の推を得べし
解説
強い信念をもって天へ向かって飛び立つように、一度困難を突破する経験をすることで、財や幸せが自ずとついてきます。前の道には良いことが待ち受けており、目上の人物や頼りになる存在に後押ししてもらえるでしょう。信仰を深め、堅実に歩み続けることで、未来には大きな幸せが加護としてやってきます。信念の強さこそが、この大吉を確かなものにする鍵です。
東寺ってどんなお寺?
京都駅からほど近い、五重塔が有名なお寺。正式名称は教王護国寺。796年、平安遷都とともに国家鎮護のための官寺として創建されました。その後、823年に嵯峨天皇から弘法大師空海に下賜され、真言密教の根本道場として栄えてきました。
講堂に安置された21体の仏像による「立体曼荼羅」は圧巻で、密教の世界観をそのまま空間として表現した傑作として知られています。
また、五重塔は日本最高の高さ約55メートルの木造塔で、京都のシンボルになっています。
1994年にはユネスコの世界遺産に登録。毎月21日には「弘法市」が開かれており、境内に約1,000軒もの露店が並びます。空海の命日にちなんだこの市は、地元の人々に「弘法さん」と親しまれています。