川崎大師のおみくじの意味の解読・解説【51～60番】

川崎大師のおみくじは字も読めないし意味も難しい

川崎大師のおみくじも漢文で書かれている部分が非常に読みにくいおみくじとして有名です。

しかも、「凶」が多いと評判のおみくじ。

パッと出会ってしまって凶のおみくじだけでも心にダメージを受けてしまっても良い場面。そこで、仏様からのメッセージを受け取れないのではもったいないですよね。

また、一般的な神社ではあまりみない、末小吉や半凶や末凶など凶の種類が豊富であることなど珍しい点も特徴です。

川崎大師のおみくじの構成

川崎大師のおみくじは「元三大師みくじ」を使って作られている実は日本でも多く使われているおみくじなのです。

元三大師とは、912～985年に生きた天台宗の最高の位の僧になります。直接この僧侶が作ったわけではないですが、後の天台宗の僧が元三大師から夢枕でのお告げを受けて作ったとされる伝説のあるおみくじになります。

構成は、

1. おみくじ番号と吉凶
2. 漢文
3. 漢文から読み取れる御託宣
4. 詳細項目について

という大きく4部構成になっています。

特に漢文の部分からメッセージを読みやすくしてくれている御託宣部分も漢字が多かったり、現代語とはちょっと違う言い方をしているので難しいとされます。

nagomeruでは送っていただいたおみくじの画像からこの部分を特にわかりやすい現代の日本語に直して読み解いていきたいと考えています。

川崎大師のおみくじの意味解説・解読

個別の解説に「走り人」というものがあります。

川崎大師おみくじ51番

第五十一番

『吉』

修進甚功奇
労生未得時
騰身遊碧漢
方得遇高枝

基礎堅くして始めて家安らかなり辛酸苦練こそ成功の基盤なり大師を念じて精進すれば栄進すること疑ひなし

願望　辛労して後叶ふ僥倖を望むもあだなり
悦び事　ありたゞし遅し
交友　浅薄なれば友を失ふ
恋愛　かりそめの気持なれば叶はず
婚姻　てまどるも吉なり
出生　軽きもひまどるべし
職業　苦心努力相応に成功すべし
住居　さはりなし
造作　手直しさしつかへなし
旅行　よし
方角　南の方よろし
訴訟　なかなか容易ならぬ苦労すべし勝つも大利なし
勝負　勝越し
売買　売早くしてよし買いよいよよし
貸借　何れも苦労あり気永ならずば利用されん
待ち人　遅くとも来るべし
失せ物　でがたし
走り人　かへれどもおそし
疾病　長びくとも治すべし

川崎大師おみくじ52番

第五十二番

『凶』

有僣須惹訟
兼有事交加
門裏防人厄
災臨莫嘆嗟

川崎大師おみくじ53番

第五十三番

『吉』

久困漸能安
雲書降印権
残華終結実
時亨禄自選

困窮艱難漸く去りて今将に苦心艱難に酬ひらるゝなり
名をなし財を積むも苦難の時を偲び大師を念じて誠を尽くさば愈々悦び事多かるべし

願望　近くに大いに叶ふべし信心深きは更によし
悦び事　おそくとも来るべし
交友　ますます親交の程を加ふ
恋愛　困難な事情も氷解して嬉敷先幸に入るべし
婚姻　調いて後ますます幸をうべし
出生　軽ろし
職業　出精の甲斐漸く酬ゐられ栄進すべし
住居　好都合の住居を得て和すべし
造作　案外に財を得る造作を得べし
旅行　よろし
方角　東南の方よし
訴訟　時日と苦難を要するも漸く勝利の潮時なり
勝負　案外強き相手に骨折るも勝つべし
売買　熟慮し他の優れたる意見を得て有利となるべし
貸借　次第に有利の解決を得べし
待ち人　遅けれども来るべし
失せ物　出づべし
走り人　かへるともおそし
疾病　長びくとも治癒すべし

川崎大師おみくじ54番

第五十四番

『凶』

身同意不同
月蝕暗長空
輪雖常在手
魚水未相逢

物事阻互錯交して纏らず家門の不和なる魚の水なきが如し一心に大師を念じ静かに加護をまつべし

願望　願望己に錯雑なり相殺して達せず
悦び事　なし
交友　忍耐が友を救ひ又己れ援けを助くべし
恋愛　反かるも焦れば尚面白からぬ方向に去るべし
婚姻　身内不和あり進むは幸に反くべし
出生　おもし
職業　事々に結果は意図に反するも焦るべからず
住居　移らぬ方がよし
造作　手入は控ゆべし
旅行　止むなき外一時見合せ時へて行くべし
方角　北東の方よし
訴訟　不和遂に不利に導く斯して負は当然なるべし
勝負　相手の力量測定に誤りあり負けは当然なるべし
売買　見送りて時を待つべし急げば損失大なり
貸借　当分は貸焦付き借は矢の如く促さるべし
待ち人　来らず
失せ物　でがたし
走り人　帰らず
疾病　長びき重し

川崎大師おみくじ55番

第五十五番

『吉』

雲散月重明
天書得志誠
雖然多阻滞
花発再重栄

五常の道にかない正しき人は阻障に遇ふとも道開くべし一心に大師を念じて職責を努めなば先幸いよいよよかるべし

願望　正しきは叶ふべし
悦び事　誠実なるは必ず来るべし
交友　疑惑氷解して友情更に濃し
恋愛　真実の愛は良き欺計は発かるべし
婚姻　調ひて幸福を得べし
出生　安産なり
職業　生兵法はならず実の苦心と経験は成功すべし
住居　半吉なり
造作　さはりなし
旅行　よろし
方角　北東の間よし
訴訟　正しき理に基づくは勝なり然らざるは負く
勝負　正攻法にて勝
売買　急ぎても利なし好機を敏感して利得を得べし
貸借　支障は消えて明朗の解決を得ん
待ち人　途中の障りにて遅れ来るべし
失せ物　遅くとも出づべし
走り人　やがて帰りて喜び合ふべし
疾病　本復すべし

川崎大師おみくじ56番

第五十六番

『末小吉』

生涯喜又憂
未老先白頭
労心千百度
方遇貴人留

画像不鮮明のもののみの入手のため、読める部分のみ記載しています。

願望
悦び事　なし
交友
恋愛
婚姻　さわりなし
出生　●けれども大切なり
職業
住居　人の意見に●●してなすよし
造作　さわりなきも控目なるをよしとす。
旅行
方角　南西の間よろし
訴訟
勝負　勝つも力尽くべし
売買
貸借
待ち人　来るもおそし
失せ物　当分出来がたし
走り人　かへらず
疾病　長びくとも治すべし

川崎大師おみくじ57番

第五十七番（画像不鮮明に付き、誤字・不明字多い）

『吉』

欲渡長江濶
波深未有儔
前津逢浪静
重整釣鷔鈎

諸事遦逵の時なり然れども大業は小我の遂ぐるものにあらず大師を念じ苦心と用意が肝要なり慎みて人の和を図りなば成功の悦びを得べし

願望　苦難を経て後叶ふべし
悦び事　おそし
交友　自我を慎むべし性急なるべからず
恋愛　目前に焦るな前途は洋々として開くべし
婚姻　調ふべし
出生　軽からざるも丈夫なり
職業　孤独排他心を持つべし協力一戦(?)が成功の大道なり
住居　注意して移るならばよし
造作　熟考して着手すべし
旅行　旅(?)中は特に注意を要す
方角　東方よし
訴訟
勝負　骨をりて勝
売買　急ぐは失ふ沈着熟考して利あり
貸借　やがて解決す
待ち人　来るもおそし
失せ物　でがたし
走り人　人の■■をうけ
疾病　長びくも本復すべし

川崎大師おみくじ58番

第五十八番

『凶』

有径江海隔
車行峻嶺危
亦防多進退
猶恐小人虧

万端支障多く艱難に遭遇すべし焦慮して急がば危難に陥るべし大師を念じて静に人の和を図ればやがて災厄除かるべし

願望　叶ひ難し無理すれば危難に陥るべし
悦び事　なし
交友　自我を慎むべし友を失ふを恐る
恋愛　阻止する人あり苦悩久しかるべし
婚姻　好ましからず強いてまとめれば不幸あるべし
出生　重し
職業　新規の方法など蹉跌を生ずるも焦らず努むべし
住居　移動つゝしみてよし
造作　手をつけずに済めば夫れにて満足しをくべし
旅行　行かぬ方よし
方角　東南の間可なり
訴訟　苦労しても勝訴にはならず和解を乞うべし
勝負　勝つ見込なし
売買　進むはあし新規に手をつけるは控ふべし
貸借　紛争等を惹起すべし手控へてよし
待ち人　来らず
失せ物　でがたし
走り人　かへらざるべし
疾病　本復するも十分の加療を要すべし

川崎大師おみくじ59番

第五十九番

『凶』

去住心無定
行蔵亦未寧
一輪清皎潔
却被黒雲瞑

川崎大師おみくじ60番

第六十番

『小吉』

高危安可渉
平坦是延年
守道当逢泰
風雲不偶然

誠意着実なれば危地に易路を得べし不実不信なれば難に躓かん大師を信仰して誠なればほどなく幸を得べし

願望　心正しき者は叶ふべし
悦び事　来らず
交友　信なきは友を失ふ正しき者は援けを得べし
恋愛　無理と欺瞞は止むべし真実のみ疎通するなり
婚姻　調はず
出生　かろし
職業　不断の努力は所期を達すべし不実は不幸なり
住居　さわりなきも考へてすべし
造作　控目がよろし
旅行　出るには細心の用意をなすべし
方角　南の方よし
訴訟　早く和解して力を他に転ずる方幸なり
勝負　負なり
売買　堅実に進む方がよし
貸借　無理せず成行に従つてよし
待ち人　来るもおそし
失せ物　でがたし
走り人　かへるべし
疾病　本復すべし